第1687話:サビリス・ウォンガット~提出遅れ~
「このペースでの進行だと間に合わない気がするな」
時計はチクチクと進み、それはもう締め切りが近い。
このペースでは、非常にまずい。
そんな時は、天に願いが通じて救いが形をもって訪れるものである。
「手伝いに来たぜ……!」
「君は!?」
「俺が誰かは置いておけ、今は手伝いが必要なのだろう?」
「! 助かる! じゃあ君はこっちでこの作業をしてくれ……!」
「ああ、わかったぜ!!! 任せておけ!」
本当に困っているときはどこからともなく助けが現れるというのは本当だったんだなぁ!
「よし! これなら間に合いそうだ! ありがとう!!!」
「なーんてことが起きねぇかなぁ……」
完全に妄想だ。
今ペースが無理めなギリギリで多分はみ出るんじゃないかなぁとは思っているが見ず知らずの助っ人が現れたりはしない。
それなのにこうも妄想にふけっている時間があるのは、すでにやるべき作業は俺の手を離れ、自動でアップロードするという処理のフェーズに入っているからだ。
アップロードするデータが大きく、締め切りに間に合いそうにないペースでのアップロードになってしまい、しばらく「はやく終わらないかなぁ……」という気分で暇をつぶしていることしかできない。
間に合わなかったからと言って、特に不利益があるわけでもないのが救いではあるが。
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