第1677話:フイジ・レイスル~開運グッズ~
「これは霊験あらたかな品でね」
「はぁ」
「持っているだけでお金がどんどん入ってくるようになるんだ不思議だろう?」
「そっすか、それいくらぐらいしたんですか?」
「700万パソぐらい」
「700万パソ!? そ、それでその品の効果でどれぐらい儲けたんだい?」
「わからない」
「わからない……って、そんな怪しい品を置いてるのかい? というか、買ってしまったのかい?」
「いやいや、聞いてくれよ、確かにまとめていくらドンってお金をくれるようなことはないんだけど、これを買ってからめちゃくちゃ金回りが良くなったんだよ、これは気のせいじゃないし、マジでそういう効果があるんだよ!」
「本当かぁ?」
「本当だって! だってよ、それを最初に買って、なんだか金が入るようになったから他にもいろいろな開運グッズが買えるようになったんだ、見ろよ」
「そのがらくたのことか?」
「ガラクタじゃないやい! 全部霊験あらたかな開運グッズだよ!」
「いや、ほんとかぁ? 絶対ガラクタだって」
「違うね、例えばこれは健康に良いオーラを放つ壺、これは空気を清める箱、これは……」
「うさんくせぇ……」
「そんなことはない、この世界には魔法も奇跡もあるんだから、霊験あらたかな品物だってあるんだよ!」
「それは否定できないが……それにしても……」
サギっぽいんだよなぁ、効果が……
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