第1646話:アイデ・フリス~ひとかりしよう~
「この依頼を請けたい」
「はい、いいですよ」
ちらりとこちらの顔とモニタを確認してから許可が下りる。
難度が高い依頼ではない、ただ人気がない、正しく依頼内容を理解したうえで請ける人が少ない依頼ではないため、いつも同様の依頼を請ける俺かどうかを確認されただけだ。
請けた依頼は【
奴らは生物学上は町で暮らしているような人と大差ない者たちなので、魔物を殺すことはできても人を殺すことができない奴が請けないよう、管理されている。
さて、今回のヴィールヴァンバッドはどんな奴かな。
生物学上は人と同じと言っても、この世界の人は多種多様なので俺から見たら人だと思えない奴がいたりもする。
今回のは、俺と同じで一頭四肢の二足歩行型、ただ配色が異なる程度の違いしかない種族か。
魔法を使うような情報もない、ただ使っているという目撃情報がないというだけだし、
まぁこれなら、戦い方に工夫はいらないかな。
もし未知の武術を使うとしてもそれは今考えてどうにかなるものでもないし、対人用の戦い方をそのまま使えばいいだろう。
これが多腕とかだとめちゃくちゃ面倒なんだよな。
目撃情報からどういう類の多腕か判断して、動きの可能性を検証して、作戦を立てたり。
さらにそれで魔法を使うとかになればもっと面倒だ。
倫理的な問題以外にも、請ける人が少ないのはこういうところに問題があるのではないかと思う。
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