第1628話:オロロイ・レイオト~このままでは~
「だめだ……!」
布団から勢いをつけて体を起こし、そう叫ぶ。
このところ、ずっと一日を布団で過ごし、おなかがすけば料理を注文してトランスポーターで受取食べるだけの毎日だ。
生きていくだけならばそれでもいいのだが、なんか、具体的に言えないが体が腐っていきそうでダメな気がする……!
筋肉の衰えもそうだし、精神もどんどんぐずぐずのドロドロになっていく気がする……!
これはまずい。
「うおー!!!」と唸り声とも叫び声ともつかない声を出して立ち上がる。
固まっていた関節がぴきぴきと音を立てて痛む、部屋の明かりをつけて窓を開け、外気を取り込んで深呼吸をする。
冷たい乾燥した外気を肺に取り込むと脳の鮮度が少し回復したような気がする。
やはり腐敗を防ぐのは冷気、まちがいない。
さて気合を充填したのでこの気合を使い切る前に外へ行こう、気合が入ってなくても続ける状態まで今のうちに持っていかねば。
とりあえず、外に出る。
家で朝食を取ればそのうちに気合が霧散してなくなってしまうであろうことは想像に難くない。
とりあえず外にさえ出て外で飯を食えば帰るでもなければうろつくには移動しなければならない。
そうして体を動かし続ければいずれ習慣になるだろう。
「このままではだめだ!」
朝の外食と散歩を習慣化することには成功した。
しかし、それはそれで別の問題が発生することになったのだ。
習慣化したことにより、朝未覚醒のままでもその店に向かうことがあり、時たま迷惑をかける。
何とかして習慣をやめねば……
決意して別の店に行くだけの気合を入れなければ……!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます