第1613話:ヘキル・ポルップ~仕組みづくり~
「寝ててもお金はいてくる仕組み作れないかな~!」
「そういうことわざありますよね」
「ことわざはあっても仕組みじゃないんだよなぁ~! あくまであれはやることやったら慌ててリソース使うより寝て結果出るまで待ったほうがいいんじゃね!? って話だから、今の話だと仕組みを作った後の話なんだよな~! それも少しニュアンスが変わってくる」
「そうなの?」
「そうなんだよ~! ちなみに結構寝ててもお金は言ってくる仕組みってのはいろいろ作れてね、例えば土地の所有者になってその土地を貸すの、そうすると土地を使う人から定期的にお金が入ってくるようになるんだ」
「じゃあそれやりましょうよ、土地貸しやればいいじゃないですか」
「いやいや、話はそんな簡単な話じゃあないのさ」
「どうしてです?」
「まず第一に、俺は貸す土地を持っていない。いくらでもその辺に持ち主のいない土地はあるんだが、その辺は法や暴力機関での保護がないので占有権を主張しても誰かに奪われることがある。貸したりする契約の効力を何も保証してくれなかったりな」
「なるほど」
「そしてもう一つ大きな問題があるんだ」
「なんです?」
「俺が今から確保しに行ける空いてる土地がたくさんあるってことは、同程度の土地ならいくらでも確保したいときに確保できるってことなのさ。いろいろ条件が整って価値のある土地ってのはすでに暴力で確保されてたりするんだよなぁ……」
「うあー、なるほど……」
「まぁ、寝て過ごしても生活はできるぐらいのお金は支給されているが、寝ているだけで稼げるって仕組みはいつだって夢見るよなぁ。支給されてるってなると飼われてる気分になるが、稼いでいるだと自由な感じがある。気分の問題だがな」
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