第1485話:ニゲニ・カルック~世界再興~
「おまえは世界の再興を目指してしていると言っていたな、それはどういう意味だ?」
酒場で出会った奴がそういうことを言っていたので詳しく聞いてみたくなった。
「そのままの意味だよ、僕はあの滅んだ世界を復活させようとしている」
「具体的には?」
「あの世界の住人を集めるんだ、一度に全てが滅びてこちらに来たが、バラバラになってしまったから、再び彼らを集めて国にする。もう滅びた世界でも人が増えることで、あの世界が復活するだろうと考えているんだ」
なるほど、壮大な計画のようだ。
「なるほどな、まぁ結構いろんな世界の住人が同郷で集まって国を作ってるからわからない話ではない。今どれぐらい集まってるんだ?」
「まだ僕しかいないよ、まだこれからゆっくりと集めて行こうと思っててね」
「そうか、気の長いこった。しかし、間に合うのか?」
「間に合うかどうかは考えてないかな、僕が死んでも誰かに意思を継いでもらえばいずれかなうと思っているよ」
「いや、それは……どうだろう?」
「何?」
「最初に話を聞いたときから気になってたんだけどよ、この世界では子孫を作ることはできないし、お前の世界は滅びて新しい世代がこの世界に来ることもないわけだろ? だから、そんな気の長い話にしたらかなわないし、続かない話だぜ?」
「そうか、そこまでは気が回らなかった……」
たまにいるんだよな、子孫に希望を託そうとしちゃう奴。
子供は作れないことは知ってても、なぜか気付かないんだよな。
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