第1478話:ミンリィ・カシャ~増える~
「死にやすいが増殖力の高い生物っているだろう?」
「いるな」
「そういう生物がこの世界では結構厄介なものでな」
「この世界では繁殖することはないし、ただ死に易いだけなのでは? そこに何の脅威があるというんだ?」
「わかってないな、この世界では繁殖で増えないというのが肝なんだ。繁殖するのはこの世界ではないんだよ」
「あ……!」
「気付いたな。つまりはそういうことでな、向こうの世界で繁殖して死んでこっちに来るものだから、ものすごい増えるんだよ……。こっちで繁殖するのならまだ巣を押さえたりすることで増殖を管理することもできるが……」
「向こうで死ぬ分にはこっちでコントロールも不可能だものな……」
「そういうことだ、最近向こうから来た人によると、その管理が今できていない状態らしい」
「あの大群はそういうことね」
「気休めになるかはわからんが、取りこぼしてもあまり致命的にはならない。見える範囲で殲滅してくれればいい」
「そいつは朗報」
「もう一つ、一応知らせておこうと思うが、向こうでは増えすぎたあれらによって壊滅寸前だそうだ」
「そいつは、聞きたくない話だったな……」
「まぁ、人が滅んで管理者がいなくなったとしても無節操に増えたあれはそのうち全滅するから……」
「一刻も早くそうなることを祈るぜ……」
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