第1384話:リッシド・カブトニ~記憶改竄~
「何かがおかしい」
そう、何かがおかしいのはわかるんだが、何がおかしいのかはわからない。
部屋にあるはずのものが無いとか、知らない人との文通の記録があるとか、鏡に見覚えのない顔が写るとかそういうそういう類のわかりやすくおかしいことであれば良かったのだけれど、いや良くはない。
とにかく何かがおかしいということだけわかる。
そういう状態だ。
まずは何がおかしいのかを把握したい。
まずは、部屋の中を見渡す。
見知った自室で、おかしなところは一見ない。
しかし確かに違和感がある、それが何かはわからない。
文通の記録もあるが、どれも覚えがある……!
覚えがあるが違和感がある……
鏡を見ても昔からよく見た顔だ。
だけど自分の顔だと言われると妙な気分。
一体なんだこの不思議な感覚は……
直感では何かが間違っているということを訴えかけられ、記憶では何も問題がないと言われている。
これは直感が間違っているのかそれとも記憶が間違っているのか。
記憶が間違っているとしたら部屋も顔も変えられているという事態だ。
出来れば直感が間違っていてほしい。
記憶が間違ってるとしたら、とんでもないことに巻き込まれている状態で記憶の改竄が行われているということだ、一体何が起きているのか……
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