第1219話:ハウ・グルス~表層改変~
「ちょっと新しいいたずらをこないだ知ったんだ」
いつもいたずらをしてる悪友が話しかけてくる。
「いつもいたずらばっかりしてるなお前は」
「やっぱりこんな世界だし最高のコンテンツは人なんだよ、だいたいみんな人生一回やって成熟してるし、理解外のこと叩きつけたときの反応が面白いから」
「性格が悪い」
「その自覚はあるよ。今回覚えたのは新しい魔法でさ、見てて」
そして手元にある机に向けた。
「見てろよ?」
確定、ともったいぶった動きで何かを操作すると机の見た目が変わった。
なんというか、見た目の色や質感が向こうにあるポストの物になった。
「何した?」
「ただあのポストの表層をこっちに張り付けただけだよ」
「いやいや、どういう魔法だよそれは。表層情報をデータ化して、手元で再現してる?」
「いや、今やった例で言うとポストを包括概念としてそれを構成する要素の表層情報の参照先、ポストが中に持ってる奴だけど、それをこの机の表層情報の参照先に上書きした」
「全然意味がわからないんだが?」
「まぁ、同じ空間には生きられるけど全く別の空間理論で生きてる人の作った魔法だから」
「そんなものをよく気軽に使ってるな……」
「そんで、今からやるのは通りかかった人の服とか顔とかを最近集めてきた変な表層情報にしようかなって。安心しろ、一時的な話だから、時間で元の情報が復活するようにするし」
「それは確かに理解の外からの攻撃だろうけど」
えぐすぎる……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます