第1155話:イバーネ・ライボン~終着駅~

「~♪」

 列車が止まってその拍子に目が覚めた。

「あれ、ここどこだろう?」

 寝過ごして知らない駅まで来てしまった。

 しかたが無いので超過分の料金を払って降りる。

「知らない街で降りるのは……少しワクワクするね!」

 このまま帰るなんてもったいない、少し探索してから帰ろう。


 駅を出た時の最初の印象はやけに暗い街という感じ。

 街灯が少ないのかな、人が出歩いてる様子もない。

 これはさっさと帰った方がいかな?

 いや、せっかくだから探索しようとしたんだ、暗いぐらいで怖気ずいてる場合ではない。

 ライトを点けて歩き出す、こんな時間ではどこのお店も開いていない。

 しかし駅前だというのに、夜中までやってる店が無いものか。

 もしかして、治安が悪いのかな?

 治安が悪い街を探索するのは利口ではない、と思う。

 さっさと帰ることにしよう。


 駅に戻ってきて、次の列車の時間を見る。

「あ、あれ? もう列車ない?」

 自動でスクロールされる時刻表には続きが無い。

 そんな時間だっけ……、確かにお店がどこも開いてないことを考えるとそういう時間でも不思議じゃないんだけどそんな時間だった気がしないんだよな。

 何かがおかしいと思いながらもこういう都市伝説があったなと思いだす。

 それだと、ネットに書き込みとかした方がいいかなぁ……

 そうこうしているうちに再び眠気が来て、ベンチで眠ってしまった。

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