第673話:トクトニ+フィアルク〜確定未来〜
未来は既に決まっているという話を知っているだろうか。
Aが起きればBが起きるということを因果関係と呼ぶのだが、世界はそれの細かい連なりでできている。
その因果を紐解いていけば、現在の世界の状態から過去も未来も全て読むことができるという話である。
未来が読めるとは言っても、その現在の世界の状態を全て取得するというのがほぼ不可能であるというのが問題なのだが。
まぁ、この話の肝は未来予知ではなく、未来が確定しているという話だ。
今の世界の状態は確定してるんだから、必然的に世界の未来は確定している。
それはつまり何をしても未来は変わらず、何をするにも無駄なことではないかと、そういうことになってしまうわけだ。
と、若い頃にそんなことを考えていたら無気力に死んでしまったわけなんだけど。
この世界に来てから色々な物を見て、色々なことを知った結果、今でも未来は確定してるとは思ってはいるが、今の行動に意味はないとは思っていない。
未来は確定しているし、今も確定しているのだが、確定した今を観測する方法が無い。
そして、今の行動を決定するのも自分の意思であり過去からの連続であるからこの意思も過去の段階で決定された未来であるが、結局は過去の自分が積み重ねたものであるので、思考のレイヤーをひとつ下げればどうということはないのだ。
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