第674話:ミルギ-リアイズ〜空中都市〜
揺れた。
地震かとも思ったけど、ここは空中都市なのでそんなことはあり得ない。
じゃあなんで揺れたのかといえば、それも空中都市だからという他なく、どうやらアンカーが外れたらしい。
そういう警報が出ていたが、それ大丈夫なのか?
アンカーとは、この空中都市を一定の場所に留めておくための錨だ。
実体的な鎖が地面に差し込まれているようなものではなくて、魔術的な刻印でつなぎとめているとかなんとか。
んで、それが外れたとなると、この空中都市はどうなるんだろうか。
とてつもない揺れがあって、警報も出るとなるとろくなことにはならないだろう。
落ちるか、どこかへ行ってしまうか、もしくは崩れるか。
……さっさと避難した方がよさそうだ。
避難しようとターミナルがある方へ目を向けたが、とんでもなく渋滞している。
ダメだな、この感じだと出られないか人波に巻き込まれて怪我ないし死亡する。
別の脱出ルートは……
飛行観覧船が避難艇になっているか……?
そんなこんなで冷静なようで慌てて右往左往していたら気付いたら避難艇も既に出ていたし、ターミナルも人が詰まって閉鎖されてしまった。
つまりは逃げ遅れたというやつなのだがいつの間にか揺れは収まって、警報も解除されて、どういうわけかアンカーも再接続されているしで逃げる必要はなかったらしいことが分かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます