第425話:ロウリー・ロンルⅡ~地を喰らうドリル~
ギャリギャリギャリギャリ!!!
唸る螺旋!削れる岩盤!土砂を喰らってガンガン進む!
文明を用いる穴掘りは楽でいい。
今日は記録に挑戦しない、単なる趣味の穴掘りだ。
地面の下を掘っていると非常に落ち着く、落ち着くし気分が昂揚する。
落ち着くのに気分が昂揚するっていうのはおかしいんじゃないか?とも思わなくもないがそういうものなのだから仕方がない。
ギャリギャリギャリガガギャリギャリ!!!
ドリルが何かに引っかかった音がしたが、引っかかった何かを砕いて問題なく進み始めた、この圧倒的破砕力こそがドリルの魅力だろう。
大昔のドリルは穴をあけるよりも砕くために使われていたぐらい、破砕力というのはドリルにとっての魅力なのだ。
全ての未踏を踏みにじることができる道具、それがドリルだと思っている。
ギャリギャリガギャリガガギャリギャリ!!!
またなにか引っかかったな、問題なく砕いたようだが、何か大きな塊の大きいエリアなのかもしれない。
そろそろ引き返すかな、そろそろ腹も減ったしな。
ドリルを逆回転させ、来た道を戻ろうとするがガガガガと何かに引っかかる音がして回らない。
なんだ?と思い順回転させるとガギン!と何かが砕けた音がした。
もう一度逆回転をかけようとするが、今度は異音もなくドリルが回らない。
もしかして、壊れたか?
困ったな、ドリルが壊れたことよりも、ドリル無しで来た道を戻るのはさすがに厳しい。
ドリルの速度で掘り進んできたから、普段の数倍の距離来ている。
さて、どうするか。
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