第258話:ライマリー=ナーズⅥ〜目的地発見〜
「うおー!?」
見えた!ついに見えた!
上を見ると茶色の大地に斑な赤い森や緑の海。
なんだか色彩が多少ことなる向こうの大地が見えた!
下を見れば遥か下には出発してきた大地が見える。
だいたいこの辺りで中間地点ということだろうか。
目的地が見えるようになるとずいぶんとテンションが上がる。
ここまで来るのに一年程、重力関係のトラブルがたくさん続いてきたがなんとかなってきた。
おそらくこれからもしばらくはそんな感じだろうが、それも残り半分となれば気が楽になる。
特にある程度行けば完全に重力も反転して落ちるだけになるはずだ。
昇ってくるよりも落ちる方が楽なのは想像に難くないし、これからは向こうに着いた後何をするかを考える必要がありそうだ。
元々考えていた予定だと、向こうにもいるはずの文明人と接触。
向こうの文明のレベルを見せてもらった後にワープゲートがこっちと繋げられるのならば帰りも楽なんだがなぁ。
そもそもワープゲートがあるのかどうかも不明だ。
なくても来たときと同じように帰ればいいだけだから特に問題はないが、あの重力の狂った空間を通るのは嫌だ。
だからできればこっちよりも発達した技術を持っていることを祈るばかりだ。
そんな感じで向こうに着いたらどうするかの再確認を行うが、よく考えれば向こうにつくのは同じぐらいかかって一年、早くて半年程かかることを思い出した俺は、突然無期を変えた重力によって壁に叩きつけられた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます