第3章 まいっちんぐ☆マッチング 第6話 スランプ
先日、超絶美形の素敵な女性と知り合った。
初対面から意気投合してあんなに熱く語り合えるなんて、、、。
奇跡ってのはあるもので、、いや、なんとかして起こすもので、、、、そんな事を考えながら、
私は隣に寝ている奇跡を起こした。
私はムーと付き合うことになった。
ムーは一つ歳上のアパレル業で、たまにモデルの仕事なんかもやっているそうだ。
なんだかもう、雲の上の存在のような人で、、
私はきっと萎縮してしまっていたのだと思う。
私はわりとお喋りもするほうだし、ジョークを言うこともあるのだが、、、
ムーと付き合ってからは、
【なんとかして話を】
【なにか大人な話題】
【オシャレな話題】
そんなことばかりを考えてしまい、正直なにもうまく話をできていなかったと思う。
、、正直スランプ気味ですべてがからまわり、結構途方に暮れていたくらいだ、。
そんな折に、、そのスランプを打破してくれた出来事があったので記しておこう。
私とムーは、どこだったか、、、本当にどこだったか忘れてしまったが電車に乗って遠出して遊びに行った時のことだ。
特に会話もなく、少しの居心地の悪さを感じながらも私達は目的地までの電車移動を余儀なくしていた。
私はやり場なく、何気なく、視線を外に向けていた。
そこで、、私の目に衝撃的なモノが飛び込んできたのだ、!
小便小僧だ、!!
、、凄まじい勢いで放尿してらっしゃる、!
小便小僧が駅のホームいるだけでも少し可笑しいのに、もうその尿意たるやライナーだった。
脅威的な尿意はもはや尿威と化し、岩をも穿つ勢いで
『ビダダダダダダダダダダッッ〜〜!!』
っと、壁面に己の意志力を集約させたビームを放っている。
なぜ!?壁面なのか?
尿の矛先の受け場はもっと勢いを殺すような仕様に出来なかったのか?
それとも、何者かの悪意で尿道が内側からえぐられる程に尿意をフルスロットルにされてしまうようなイレギュラーな事態が起こっているのか!?
私は我を忘れて、
『ッッッスゲェッッ!!なぁ!ムー!アレ見てアレ!!ライナーだライナー!!放物線とか甘い事言ってないよアレ!ッうわ〜、、アレで鉄板切りてぇー!』
気付くと、ムーも笑っていた。
なんでも良かったのだ。
とても晴れやかな気分だった。
無理して話題なんて気にしてた自分が馬鹿だったと思い至る良いきっかけとなった。
ありがとう小便小僧。
ありがとうドリフターズ。
『うんこちんちん』
やっぱり、、わかりやすい下ネタには敵わないや。
少し目に涙を浮かべながらそんな事を考えている私の視線の先で、壁面に反射した飛沫が綺麗な虹をつくっていた。
なんだこの話、、。
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