第2話 朝

 朝は、日光で目が覚める時が多い。特に、真夏の太陽の朝の煌めきは、様々な事で僕を困らせるくらいだ。夏休み、起きたくもない時間に、日光が僕の布団を引っぺがして、瞼を開けさせる。

 逆に、真冬だと、日光が僕を起こしてくれないから困る。目覚ましでは、中々起きることのできなかった僕。真夏は夏休みに大体を費やすが、真冬は冬休みにほとんど被らない。そのせいで、何度か学校に遅刻したほど困った。

 中途半端な朝に起きるのは、あまり好きではない。八時過ぎから十時の間は、起きてもあまり得をした気分になれない。

 夜明け前から夜明け後ぐらいに起きると、とても得をした気分になる。

 しかし、僕の特技は二度寝。起きたとしても、一、二時間程度で、また眠りにつくことが多い。これがまた、堪らなく気持ちが良い。二度寝している時ではなくて、二度寝する瞬間の眠りに落ちる身体の感覚が...............良い。

 とはいえ、それができるのは、休日の時間が空いている時。大抵は、眠れるだけ眠っている。

 これじゃあ、単なる朝の弱い人間だ。

 朝の弱い人である事は認めるけど、朝が嫌いなわけではない。他にも朝の、良いと感じられるところはある。夜明け直前に聞こえる小鳥のさえずり、夜明けと日の出の空の色。こういうのも好きだ。

 でも、朝早くに起きることを得意とするのは、無理だ。

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