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目次
哀しき癌細胞-cancer-
誰か愛してください と
昏闇（くらやみ）から聴こえる声が
微かに震える むべなるかな夜明け
こうして同じ命を生きてるのに
どうして人はバグを殺す
生まれてはいけない子供なんて
いないはずなのに合掌
頬をつたう涙 明日もきっと孤独（ひとり）
手を取り合う微笑みさえも
知らず増殖ばかりするは暴走
嫌われることには慣れてるのに
望む明日が怖くてまたズタズタの昨日
巻き戻すフィルムには あの日の私の残像
夢みることだけで生きていられた
ああ その手のぬくもり
リセットできない すべてを
ただすべてを忘れて 完全なる無に還るだけだ
沈黙の鎮魂 私を癒して
だがすべてを赦して 完璧にはなれない
それがどうしたと 開き直る肉塊が
心のままの嘘を育てるから
それでも生き延びたくて
触手（て）を伸ばした新天地
それが誰かを蝕むこととは知らず
いつか取り除かれる 必然の夢想
別に好き好んで嫌われたくないよと
置き去りにされる絶望が喚いてる黄昏
自分を偽るために 今日も鼓動を打ちたくない
ただNobody else 自由摘み取るなんて
その憾みが啼（な）いてる
リセットしたいよ 何もかも、パラドクス
誰か涙を流してよ って
昏闇（くらやみ）からせがんだ声が
無慈悲にも引きちぎられてく
むべなるかな夜明け
恨みたい運命なんてないはずの
罪という十字架を背負ったヒトリ遊び
それでも生きたいと 無様に希（ねが）う先に
本能の細胞が息づいてる Getback
哀しき癌細胞（キャンサー）
luca minamoto＠Copyright_2015【ポエトリー】
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