第2話 想像上の松岡○造を論破してみる。
どこかホテルのような一室。多分六本木。カメラや照明さんに囲まれて、そわそわしている僕。
ああ、テス、テス、緊張するなあ……。日めくりカレンダーも買った松岡○造さんに会える日が来るなんて……。今日はホテルで松岡○造さんと対談する事になった。まあ、対談と言うか、論破するつもりなんだけど。
「ガチャ!」
待ちに待った松岡○造さんが入室する。すごい…思ったより身長が高い。スーツ姿が決まっている…。あれはコ○カのスーツだろうか? いや、そんな事はどうでも良い。最初から舞い上がる僕に、元ウィンブルドン・プレーヤーが声を掛ける。
「どうも、初めまして!」
うわ、優しいオーラ出てるな。僕も慌てて立って「初めまして」と挨拶。緊張で顔が引きつる。果たしてこの人を僕は、論破出来るのだろうか?
2~3分ほど今日の天気の話をした後に着席。
「今日、松岡さんをお呼びしたのはですね。是非○造さんの事を論破したいな、と思ったからなんですよ」
「どうして諦めるんだっ!?」
何故か突然立ち上がり、全開モードでブチ切れる○造を見て戸惑う僕。この人はやっぱりアレなのか!?と思う。それと同時に名フレーズを聞けた事による喜びが、僕の体をやさしく包んだ。
「どうして、と言われましても…。まだ何にも言ってませんし…」
「ハハハ、そうでしたね」
○造は持ち前の爽やかさを取り戻し、また椅子に座りなおした。部屋を緊迫した空気が包む。
「この悪い空気にはリセッシュをかけておきましょうね(笑)」
それが言いたかっただけかよ! 完全に場を○造に支配されていた。
pt.2へつづく
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