第2話 今年も夏がやってきた。

 何度目の夏をこうして迎えるだろう?

小学生のころ私はとっくに漫画家として売れているはずだった。床に脱ぎ捨てた靴下と読みかけの本とスナック菓子が同居する汚部屋でパソコンの前でくすぶっていようとは夢にも思っていなかった。周りが結婚し、子供を持ち、その成長を見守る。去年から変わったと言えば髪型ぐらい・・・。

いい加減自分自身に愛想尽きている。愚図だとは知っていたがここまでひどいとは何か一つぐらい変わっていてもよさそうなもんだが。私は僧侶かなんかかよ。と思いたくなるぐらいストイックな生活をしている。

こんな生活を生み出しているのは他ならぬ私自身が新しいこと変化を恐れ規則正しい生活のほうが安心安全だと思い他をなかなか積極的に受け入れようとしないからだ。

昔からそうだった。何をするにも人任せ、仕事にしてもどこかに遊びに行くにしてもだ。あんまりにも消極的なものだからここ2年ぐらい友達とも遊んでいない。

家にいてこの静穏ファンのついていないリサイクルPCドライブと椎名林檎を聴きつつ創作活動にいそしめばいいと思うがいかんせんパッとせん。(その辺の事情はまた次回で)

よく「いつかは夜が明ける。」みたいなことを行き詰っている人に言う人がいるがそんなことは知っている。いつ夜が明けるかわからんから不安なのだ。

決めた今年の夏は一人旅に出の出ようと思う。東京ブックマークでスカイツリーに上るもよし、ヱヴァンゲリヲンの新幹線で南下するもよし、一人でどれだけのことができるのか?外に出て刺激を受け、自分自身を試すのもたまにはいいかもしれない。 

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イタイ女を卒業したい アサダユウ @asadayu-

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