280713 「現代」「外国」「時代劇」これに毛の生えた世界にする(創作世界観構築)
「現代」「外国」「時代劇」これに毛の生えた世界にする(創作世界観構築)
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お絵描き初心者の学習部屋
「ストーリーを引き立てる為の、世界観と設定の作り方」より抜粋
(ttp://oekakigakusyuu.blog97.fc2.com/blog-entry-86.html)
2:スペースNo.な-74:2010/01/09(土) 13:15:09
現実と似たような物にする事。
例えばファンタジー物なら、現実の中性ヨーロッパで起きた事件をストーリーに取り入れてみたり(ベルセルク、FFT)
そうする事で架空世界にもリアリティが出る。
逆に、余りに現実からかけ離れすぎてると、どんなによく作り込まれた世界であろうと現実感は出ないと思う。
51:スペースNo.な-74:2010/03/14(日) 18:56:42
>>2
ハガレンもそのやり方で成功してるね。
オタファンタジーを非オタでも読めるようにするには
・「現実世界そっくりの世界」という三人称のナレーションを入れる
・現実世界とコンタクトを持たせる(現実世界の主人公をトリップさせたり、地球で別の歴史が動き出した設定にしたり。)。
・「現代」「外国」「時代劇」これに毛の生えた世界にする。
(※世界観というより、世界設定と言った方が適切かもしれませんが、敢えてよく呼ばれる世界観で呼称します。このスレまとめはそこそこ参考になるかも)
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さて物語とキャラクターは大体できたと思うので、あとはその背景となる世界観を作っていこうと思います。
世界観設定が得意な人はこの設計から入って、登場人物たちに世界の秘密を暴かせたり、世界を新たな局面に導いたりする流れでも物語を作れるでしょう。
世界観とは即ち「主人公たちが暮らす私たちとは異なる世界の概要」です。しかし、それではイメージしづらいので、まずは「私たちとは異なる世界で暮らす主人公らが、どのように日常を過ごしているのか」を考えてください。
物語が始まる前は主人公あるいは、主人公が転移した異世界の住人は、「いつも」通りに暮らしていたわけです。その”彼らにとっては平坦な”毎日の暮らしぶりに想像力を膨らませて、補完していってください。
もっと言えば、彼らと一緒に暮らす同居人(大抵は家族)の平日の1日の流れを想定してみてください。そして、衣食住がどうなっているかを想像してください。
引き続き、桃太郎を例にとります。桃太郎の少年期を考えてみましょう。
お爺さんは稼ぎ頭で、日が高いうちは芝刈りに行っています。恐らくこれは薪などの燃料の確保、材木の仕入れによる林業的商売、あるいは家畜の飼料確保のためのものでしょう。キノコや果物の採取も兼ねると思います。
お婆さんは川に洗濯や炊事等の家事全般を行っています。また、畑仕事や家畜の世話などの家の付近の稼業についても担っていたことでしょう。衣服などの内職もこなしていたと思います。釣りも有り得ますね。
桃太郎はどちらかの手伝いをするか、あるいは手練れの武芸者に稽古をつけてもらったりしていることでしょう。暗くなると手元が見えませんので、みんな帰ってきて夕食の団欒をして、早寝早起きで毎日を繰り返すでしょう。
つまり、桃太郎は日本の古く貧しき農村の暮らしを元にしています。しかし、史実とは異なり鬼が加わります。鬼はどのように暮らしを脅かすのでしょう。そして、その脅威がありながら、なぜ日常的な暮らしを営めるのでしょうか。
この場合、鬼を「台風」や「悪い役人」に置き換えれば、おおよその説明をつけられます。不定期に野山を荒らしたり、村人から作物を巻き上げたりする脅威を鬼という形で擬人化したものです。
鬼は人間を滅ぼす力と暴力性を持っていますが、それはしません。人間に稼がせて貢がせるか略奪した方が楽だからです。この辺は生かさず殺さずの悪代官っぽいですね。
大体こんな感じで桃太郎の暮らしを想像できます。こうやって、1日がちゃんと営まれていると想定すると、リアリティがあって親近感が湧く気がします。その世界に人が生きている感じがしますね。
この流れの大まかなポイントは次の通りです。
①主人公の暮らす世界は、史実で言えばどの時代に近いのか
②史実の時代とどのような部分が異なっているのか
③家族はどうやって稼ぐか食い扶持を確保して、生計を立てているのか
④何かに生活を脅かされていないか
⑤脅かされているが生活できているなら、どういう秩序が保たれているか
桃太郎なら、①武家時代より前の日本の貧しい農村 ②鬼がいる ③林業等 ④鬼 ⑤鬼は生かさず殺さず搾取している と回答できます(武家がいれば、鬼は武家が討ち取るので、恐らくそれ以前を想定しないと成立しない)。
今回は鬼はある意味暴君としての適度な距離感で支配していますが、本来は例えば脅威が他国とか理性のない魔物なら、対抗策がなければ遠慮なく侵攻してくるはずです。
対抗しなければ平穏な日常は過ごせません。個人では対処できないので、力を集めて政府的な集団を立てます。王国や軍やギルドなどの組織を作ったり、城壁を築いたり、結界を張ったりなどすることでしょう。対抗勢力とのパワーバランスが拮抗していなければ、日常は保たれないのです。
慣れないと整合性の取れた世界観構築は難しいです。なので、現実のどれかの時代のアレンジくらいに留めるか、近い世界観の他商業作品を参考にしましょう。
世界観というと、もっと発展した魔術体系や軍事組織体系や統一神序列などを真っ先に思い浮かべる人もいるでしょうが、それはまず日常生活を想定してからにしてください。
そちらについても、他の作品を先例として参考にして、あなた独自のものを加えて発展させた方が無難でしょう。
こちらの発展的世界観については、最上位と主人公の立ち位置を決めてください。大体は倒すべき、超えるべき対象が最上位に位置し、主人公は低ランクから上り詰めていく形になると思います。
想定する物語の尺に応じて、その幅を調整してください。開きがあるほど物語は長いですし、拮抗していれば最終決戦は近いものになります。
暴君を倒す物語であれば、一介の将であれば中くらいの尺ですし、一般市民から始まるなら大長編になるでしょう。
魔王は大抵は最上位魔法の使い手です。そこに至る相対的な弱さの度合いとして、一般市民と、それと比較した主人公の魔法のランクを設定してください。不用意に細かく序列を決めず、強さの比較の度合いとして設定してください。
やろうとすれば、後から天井は付け足せますので、最初からおっかなびっくりにならなくてもOKです。
神様は大抵は「規格外の力を持つ助っ人」ですので、直接「手助けをできない、助言のみ」「回数制限」などの適宜制約を設けてください。でないと「主人公に頼らずお前がやれ」という話になります。
リスクが高いのは、ゲーム世界を世界観の参考にすることです。あれは史実として成り立っておらず、システム的ご都合主義が多いので、矛盾だらけの世界観です。冒険に必要な部分だけ抽出して描写していると思った方がいいです。
町は武器屋と道具屋だけでは成り立たず、あの人口では経済と流通が成立しませんし、ろくな防壁がないのでモンスターに侵略されないのが不思議で仕方ありません。モンスターだって、どこから来て何を食べて生きているのでしょうね。
小説は筆者の描いた世界観を信頼して読むわけです。その世界観にリアリティを感じたり、その他物語やキャラクターに感銘を受ければ、作者の信頼度が増します。信頼度が高水準で維持できれば、作品を高評価してくれます。
逆に「そんなのありえねー」「そこおかしくない?」と突っ込まれたり、冷めたりしては、読者の作者への信頼は失われていきます。恋人関係と一緒です。何をやっても疑いの目で見られたり、最悪お付き合いを見限られかねません。
小説は意識レベルが高い状態で読まれるので、高水準のリアリティー、有り得そうな感じが求められます。いくら物語とキャラで頑張っても、「気味悪いご都合主義の世界での話」と思われては元も子もありません。
これは仮想世界を描いた作品だけではなく、現実世界を描く小説でも同様です。例えば専門性の高い職業(警察、弁護士、医療関係など)の中でのお話を扱うのであれば、その業界のことを知って、いかにもありそうな感じに描かなければなりません。プロ作家で言えば、綿密な取材に基づく必要があるわけです。
素人作家にそこまでを求めるのも酷なので、同じジャンルの小説を読んで、その延長線上あたりに職業観を位置させれば、ほぼ違和感なく書くことができると思います。
絵画でも、いくら人物描写やポージングが綺麗でも、背景が変だとぶち壊しですよね。枝葉末節であっても、読者が納得するように詰めてください。
次回は作り上げた世界観をどうお話に反映するかについて、深めます。
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