まいすいーとどっぐ(仮
もいもい
第1話
俺の名はロキ
らしい
飼い主がそう呼んでいた
俺はどうも飼い主とは違う種族で犬とかワンコと呼ばれる種族らしいのである
飼い主達が俺に向かってそう言っていた
あいつらは俺があいつらの言葉を分かってないと思っている
俺がこの家に来た頃よく水が上から落ちてきていた
その後暑くてしょうが無い時期が続いて少し涼しくなった
その頃から俺はあいつらの言葉を聞きながら理解してきたのだ
よく分からない言葉もあるがそこはフィーリングって奴だ
わかるか?フィーリング、なんとなくって奴だ
飼い主がよく使っている言葉だ
飼い主は俺の体の毛と同じような色の毛を頭から生やして真っ赤な体だったり黒かったりするが赤いことが多い飼い主だ
飼い主は俺と丸い物で遊んでくれたり長い物を俺の首に付けて外に連れ出してくれる良い奴だ
飼い主以外にも美味い物をくれる飼い主もいる
こいつもたまに外に連れ出してくれるので良い奴だ
飼い主と同じ小屋に住んでいる奴で俺に近づかない頭の毛が長い奴もいる
こいつは俺の小屋とやらを赤い飼い主と一緒に作ってくれたので良い奴だ
たまにしか見かけないが声がでかい奴で俺の名前を余り呼ばない奴もいる
こいつは初めは敵だと思ったが撫でてくれるので良い奴だ
今はとても寒く風や水や白い塊などを防いでくれる小屋が助かっている
俺はそんなところで住んでいる
飼い主達はもっと大きな小屋に住んでいるが何やらうるさいときもあるので俺はここがいい
今日は赤いのも長い毛も美味しい物をくれる飼い主もいない
声のでかい飼い主だけがいる
俺の小屋に近い所で大きな声で一人で喋っている
数字と言うのだろう、それを紙という奴らがよく見ている物を見ながら大声で話している
しばらくすると大きい声の飼い主は俺のそばにきてワン!とかいいやがった
俺の真似をしてるのだろう
気分が悪いのである
こんな時は小屋の中でぐっすりと寝るのがいいのである
毛布と言う寝心地の良い物がいつの間にか置いてあるので最近は寝るのが楽しいのだ・・・
ぐーすかぴー
ぐーすかぴー
○×△○×△ロキ!!
む?赤い飼い主の声
首に付ける長い物を持っているという事は外にでるのだな!
望むところだ!俺とお前のどちらが早く駆けていけるか勝負なのである!!
ぐ、ぐぁ!そっちに行くとは不覚、首に長いものがあるのも気がつかないで走った俺が間抜けではないか
それにしても今日は美味しい物はくれないのだろうか
余りに焦らされてしまうと俺は同じ匂いのする自分が排泄した物を食べてしまうのだ
あれは歯ごたえがないが匂いは美味しい物と同じだから非常食なのである
飼い主達はあれを食べてしまうと何か大騒ぎをするのであるが知ったことではないのである
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