ちぐはぐの行方
紫月 結乃
白の語るプロローグ
俺には親友と呼べるやつがいる。
やつら、と言ったほうが正しいのかもしれない。
そいつらの中には勘違いしてから回っているのが若干名いるのだが…。
それはそれで面白いのだから仕方ない、と俺は傍観を決め込む。
俺の名は白斗。
幼なじみ4人組を友人に持つ、平々凡々な高校生だ。
そう言うとあいつらからは
お前のどこが平々凡々なんだ、と言われるのだろうが、この際あいつらの意見など無視することにしよう。
今回俺が語るのは空回りしているあいつを筆頭としたあの4人組だ。
俺を幼なじみ4人組なんていう他人が入り込みづらい環境に引っ張り込んだ張本人、青真。空回りの中心人物。
そのお隣さんで青真と息ぴったりに俺に絡んでくる、朱里。
青真の家の真向かいに住んでいる、一応クール系文学少女、翠。
翠の家のお隣さんで、女に間違われるこの名前を気に入っていると言う、紫苑。
こいつらなかなか個性が強くて面白い。そういうとまたあいつらに「お前がそれを言うか」と言われるのだろうが、この際それについても無視することとしよう。
さて、こいつらが何について
空回りしているかって?
それはこの後散々語るつもりだが、簡潔に言えば、他人が介入してしまうと非常に面倒くさい関係なのだ。
4人のうちの2人が両想い。それを残りの2人は知っている。なのに、なぜ勘違いしてるかって?それは周りのクラスメイトとかのせいなんだろうな。
勘違いしているが故にいちゃいちゃされないのは不幸中の幸いというところだが、たまにちぐはぐしている様子がなんとも面倒くさい。さっさとお互いに気づけばいいのだが、だがちぐはぐしているそんなあいつらを気に入っている俺がいることも否定はしない。
少し話しすぎたか。そろそろ本編に入るとしよう。俺が恋のキューピッド?なんて言われるものになれるかどうかは、あいつらの運命次第。
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