ACT02 プリプレイ 『ね~、やろうよ~!ガーデンオーダー!』
どーにかこーにか片付けを済ませ。
面子メンツが集まり始めた土曜の夕刻。
それぞれが持ち寄ったお菓子などを披露しつつ。
その日の定例会が始まろうとしていた。
―――あ。
そうは言っても、どんな奴ら(失礼)が集まったのかは説明した方がいいですね。そうですね。
じゃ、簡単に。
一人目。
『劇辛党』―――ゲームと如月千早(敬称略)のすべてを愛する男。
当サークルの主催者。
ゲームマスターの腕は天下一品(当社比)。
飽きっぽいところが珠にキズ。
あと、遅れてくるくせに早く帰りたがるとこ。何とかして下さい。
二人目。
『時間をかける少女』―――和菓子とホルンのすべてを愛する女。
リアクションの大きさは天下一品(当社比)。
見た目と中身のギャップから、何というか残念な仕上がりになっている。
つーか、食べるときに口を開けすぎ。
三人目。
『寝落ちリア充』―――強いPCとカワイイもののすべてを愛する男。
リア充ぶりは天下一品(当社比)。
彼女も面子に加えたいので、早く連れて来て下さい。マジで。
それから、リア充のくせに「生きるのってツライ」とか言うな。こっちの方がツライ。
四人目。
『腹黒演劇乙女』―――演劇と美少年のすべてを愛する女。
イロモノキャラをやらせたら天下一品(当社比)。
見た目に反した鋭すぎるツッコミが、みんなの心を突き破る。
でも、一桁の足し算や引き算くらいは頑張ろう。
最後。
『下げ友』―――TRPGと戦場ヶ原ひたぎ様(1stシーズン)のすべてを愛する男。
当サークルの連絡調整係。
ゴネる態度は天下一品(当社比)。
ゴネ切れないのが珠にキズ。
あと、リプレイを早く書こう。頑張ろう。セルフドンマイ。
という感じの面子メンツでお送りします。
時間をかける少女:ねえねえ、腹黒演劇乙女~。
腹黒演劇乙女:なに~?
時間をかける少女:さっきさぁ、栗まんじゅうを下げ友にあげたらさぁー、一口で食べちゃったんだよ~! 「バクン!」ってさー。ヒドいよね~?
腹黒演劇乙女:そっかー。
時間をかける少女:ホントなんだよ!?
寝落ちリア充:マジッッ!?
下げ友:その大きすぎるリアクションの意味がわかんねー。
時間をかける少女:寝落ちリア充はわかってくれるんだね! 劇辛党もわかるよね?
劇辛党:え、でも一口サイズだよね、それ。
時間をかける少女:ちーがーいーまーすー! 一口はこのくらいです!(指で豆粒くらいの輪っかを作って力説)
劇辛党:あ、ハイ。
下げ友:栗まんじゅうの食い方に色々とケチつけられたくないわー。……あ、いや、そんなことはどうでもいい。劇辛党!
劇辛党:?
下げ友:(ゴソゴソ)じゃーん! 久保田悠羅/F.E.A.R作の『ガーデンオーダー』でーす!
劇辛党:何か、唐突だなー。ああ、現代異能モノのヤツだよね。どうなのかな? 気になっていたんだけど。
下げ友:ああ、面白そうだぞ! リプレイがついてたから、それは読んだ。もっともルールの方はさっぱり読んでいないけどな!
劇辛党:自慢なのか? それ。
下げ友:でも、ホラ。“ネフィリム”というバケモノを相手に、超能力で戦うヤツだぞ。相棒バディと一緒に。まあ、単独ソロもできるらしいけど。
寝落ちリア充:へー。
腹黒演劇乙女:なになに~? 新しいヤツ~?
時間をかける少女:ちょっと、見せて~!
下げ友:おお、いいぞー。
そんな感じで下げ友から提供された『ガーデンオーダー』を奪い合うように見始める面々。
なぜ、下げ友が急に気前よくなったのか。
それは賢明な読者の皆様は薄々と感づいているのではないだろうか。
寝落ちリア充:へー。炎とか氷の超能力を使ったりして戦うんだね。でも、あれだね。炎の能力だったら、水の中だと使えないし、氷の能力だったら、火の中では使えないかな……(脳内データ整理中)
下げ友:まあ、そんなことは書いてなかったような気がするけどな。
腹黒演劇乙女:何か、電気の能力とか面白そう~。
時間をかける少女:ねえねえ、この表紙の女の子ってカワイイ! これ、やりたい! ねえ、やろうよ~!
劇辛党:まあ、面白そうではあるけど。
下げ友:だろ? ほら、“ネフィリム”って未知の生命体のようだから、『クトゥルフ』とかを彷彿させるところもあるしねー。だいたい、劇辛党って『クトゥルフ』好きじゃん。
劇辛党:そうだね。この感じの世界観なら、何でもアリな感じもあるしね。
寝落ちリア充:これ、やりたいねー(劇辛党を見つつ)。
腹黒演劇乙女:ねー(劇辛党を見つつ)。
時間をかける少女:ねー、やろうよ~! 『ガーデンオーダー』!
劇辛党:いや、でも、ルールブック持ってないし。
時間をかける少女:えー!? だって、ここにあるじゃん。
腹黒演劇乙女:そうだそうだー。
劇辛党:でも、これは下げ友のだし。
寝落ちリア充:1冊じゃダメなの?
劇辛党:まあ、マスター用とプレイヤー用に2冊くらいあった方がいいよね。でもそんなすぐには手に入らないよね。
キタ! これで勝つる!
下げ友:(コホン)あー。劇辛党。
劇辛党:? 何?
下げ友:ルールブックなら、ここにもう1冊ある。新品だ。もちろんお前の分だ!(ドヤ顔)
一同:やったーーー!
下げ友:これで問題はなくなったな。
劇辛党:……う、ありがとうございます。
下げ友:1600円だ。
腹黒演劇乙女:あ、お金取るんだ。
下げ友:まあ、そこは『親しき仲にも礼儀あり』ってヤツで。
劇辛党:(財布を確認)ちょうどがない。千円札2枚で。
下げ友:(受け取りつつ)おつりがない。後でいい?
劇辛党:まあ、いいけど。
って、書いてて思い出した!
俺、お釣り払ってねえ! 400円。
ゴメン、劇辛党。いつか払うから! たぶん。
劇辛党:で? まあ、ルールブックは2冊あるけど。シナリオなんて考えてないよ?
下げ友:何でだよ!?
時間をかける少女:いや、そこは無理でしょ。さすがに。
下げ友:イヤイヤ、劇辛党サンは、即興でシナリオ作ったりとか余裕ですよ。
劇辛党:はぁ!? なめてんの!?
腹黒演劇乙女:えー、でも、劇辛党って、即興で色々な話を考えられるよねー。
寝落ちリア充:すごっっ!
時間をかける少女:それって、ホント!? スゴイよねー!
劇辛党:まあ、イメージからちょっと思いついた話はあるけど……。
腹黒演劇乙女:え! ホントに!?
下げ友:ホラ、劇辛党。ルールブックも手に入ったし、みんながこう言ってるんだよ? 期待に応えようよ?
劇辛党:キサマ……。未だルールすら把握していないというのに……。って言うか、たった今渡されたルールブックでマスターをしろとか、アホか!!
下げ友:まあまあ、みんなでキャラとか作ったりすれば、きっとルールもわかるだろうし、さ。
腹黒演劇乙女:そうだよ~。劇辛党が考えた即興の話なら絶対、面白いよ~。
時間をかける少女:やろうよ~。
寝落ちリア充:僕は、何の能力にしようかなー……(すでにキャラクタービルド開始)
劇辛党:(溜息)まあ、わかったよ。じゃあ、キャラクターシートとか準備してきてよ。
下げ友:オーケー。やってくるぜ!(サムズアップ)
こうして、下げ友の秘策(?)により、急遽『ガーデンオーダー』をプレイすることになったグリップダイスの面々。
劇辛党の即興シナリオがどんな展開を見せるか、実に楽しみである。
それはそうと、やっぱり『ガーデンオーダー』を始めとする通常書籍タイプのルールブックは、値段や持ち運びの大きさ、また、書店で比較的容易に購入できるのが素晴らしい。
実際にゲームをするときに、ルールブックは複数あった方が絶対に便利だしね!
ここでも敢えて言っておこう!
「気になるTRPGのルールブックは、買えるときに買っておけ!」だ。
というわけで、次回、キャラ作成!(予定)
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