鉛のように重く、ポップに「真日常」を説き明かす異小説
- ★★★ Excellent!!!
とにかく面白いです。まず読めばわかります!
不思議な読後感、読みながら私は魔術にかかっていたようだ…。
もし本の内容を重量としてハカリにかけられるとしたら、それはおそらく鉛のように重く、底知れず難解である。本書は全部で11の節からなるが、どこから読んでもかまわない。ゲームセンターや食堂や雀荘等といったごくありふれた日常の場が舞台となっているから、読者は興味のあるセクションを任意に選択して読み進めることもできる。ページが順番通りでないからといって、この作品の性質上、解釈に本質的な影響は及ばないと考える。実際、私は「大衆食堂」から物語へと入りました。