第2話怪盗Zの専門外の盗み

「******」

「ありがとう、警部!その言葉が聞ければもうここに用は無いっ!予告通り!リコはいただいたっ!」

「待てっ!…ま…まさ…そん…嘘だ…お前が…!?」

「そう、俺こそが怪盗Zだったのさ!では警部!See you again!」

「待てっ!Z!」

警部の声が遠のいていく…

そう、俺は怪盗Z。今一番話題の宝石専門の怪盗。そして本名をゾイ・ウルフという。トレードマークは首の中間くらいの茶髪に白のシルクハット、ハットの左に位置する赤のZの文字、白の怪盗衣装、黒の仮面…おっと…多すぎたな…

そして今宵…いやまっ昼間だけど…盗み出したのは俺の愛しの…女の子…北条李湖ほうじょう りこ…亜麻色の天然にしては完璧過ぎるパーマで前髪は編み込みになっていて、確か…フェミニン…というんだったかな?なんというか…ふわふわした感じの服がとても良く似合っている。

俺がほうけていると、リコが

「ゾ…ゾイ…!高いよ…落ちちゃうよっ…!」

気付いたら俺達は遥か上空を飛んでいた。警部から逃げる為上空へ…という理由ワケだ。俺は職業柄毎日いつものことで慣れていたので、リコのことをわかっていなかった…

「ごめん…ちょっと待っててね!インセンディオ!」

シュウウゥ…

存在を消していた飛行船を出現させ、俺はリコを連れて中に入った…

「うわぁ…ひ…広い…」

リコは目を見開いて言った。

「見た目以上に広いだろ?ちょっと拡張し過ぎたってくらい」

あ、やっちまった。

「え?…そうなの?」

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