第2話 お地蔵さんと仏像

道端のあちこちに

お地蔵さんってあるでしょう?

お寺に行ったら、

どこにでも仏像の一つはある。

ああいうのは、

庶民の信仰のために

誰か土地の偉い人とかお坊さんとかが、

方便として作ったものと思われているみたいだけど、

ぼくは何だか違うような気がする。

昔の人って、今の人の何十倍も

神や仏に近かった。

そんな気がする。

仏像やお地蔵さんは、

多分神様ってこんな様子をしているんだと

想像して作られたものじゃなく、

昔の人は

毎日実際に目にしていたものだと思う。

毎日みんなが同じ場所で目にするものだから、

手先の器用な人が、

「どれどれ、日頃の感謝の意味もこめて、肖像を作ろう」

と思って、作ったのが、

仏像やお地蔵さんじゃないかな。

神様や仏様というのは、

昔の人にとっては、

生きている人間と同じくらい

身近な存在だったんだ、きっと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る