ループリング

見鳥望/greed green

「え、それって」


 三恵の話を聞き終えた私はどろっとした粘着質な不快感を背中に塗りつけられたような感覚だった。


「ストーカー、だよね……」


 彼女の華奢な体が更に縮こまって見える。彼女の身に起きている出来事がいかに彼女を追いつめているかが分かる。


「ヤバイじゃん。警察とかは?」


 三恵はゆっくりと首を横に振った。


「こういうのって、実際の被害がないと何もしてくれないって言うし」


 確かによく聞く話だ。警察は事があってから動き出すのが常だ。怪しい奴がいて、ストーカーされている。これだけでは警察が動く理由としては不十分なのだ。


「けど、身辺の警戒ぐらいはしてもらえるでしょ?」

「……私の知り合いも最近ストーカーされてて相談したけど、口だけで何もしてくれなかったって……」

「そっか……」


 彼女は俯いて暗い顔をさらに暗くさせた。


「……けた方がいいよ」

「え?」

「気を付けた方がいいよ、恵菜も」


 彼女は俯いたまま私に忠告の言葉を向けた。


「ありがと。でも大丈夫。そんな奴、見つけたら追っかけて蹴り倒してやるわよ」

「そう……」


 三恵の声は、ひどく素っ気なかった。





「お疲れ様でーす」


 更衣室で着替えを終え、頬をぐいぐいと指でほぐしながら会社を後にする。受付嬢として笑顔で応対するという仕事は、おそらく客観的にはとても楽な仕事に見えているだろう。だがとんでもない間違いだ。試しに一日口角をあげる事を意識しながら過ごしきってみればいい。いかにそれが難しく大変で辛いものか、認識を改める事だろう。

 それでも私のような人間だからこそ出来ると自負している。私には華がある。企業の顔としてどんな相手にも好印象を与える外見と気品を備えている。

 電車に乗ればちらちらと私の事を確認している視線をいくつも感知する。すっと目を向ければ慌てて目をそむける所がおもしろい。バレバレだ。

 飲み会で同席した男達は、私を見た瞬間に驚いたように目を見開く。そしてすぐに鋭利な野生じみた空気を放つ。


 私という存在は、ただそこにいるだけで強烈な引力を発する。そしてその引力を高めんと私は更に自分を磨く。内面も、外見も。磨く程に引力は強くなる。何もしなくても男は寄ってくる。私はそこから選び取るだけ。

 私に対してあからさまに嫉妬や敵意を向ける同性も少なくはない。だがもちろん、そんな輩は相手にすらならない。何故なら、嫉妬や敵意を向けている時点で敗北を認めているからだ。どうあがいても届かない存在に出来る事が遠くから小石を投げる事だけだ。くだらなくみすぼらしい。そんな暇があるのなら、自分程度のレベルに見合った男にアプローチでもすればいいのに。投げた石の数だけ自分の貴重な時間を無駄にしている事に、彼女達はまるで気付かない。


 颯爽と街を歩く自分の姿が好きだ。さすがに芸能人ほどではないだろう。私は自分の魅力に自信は持っているが、驕ってはいない。私は私の生きる範囲がある。少しでもその位置を高くしていきたい自分はいるが、勘違いは絶対にしてはいけない。世の中には私などより煌びやかで太刀打ちの出来ない存在など山ほどいるのだから。

 だから私は、今の私を楽しむ。それが私の人生。




 違和感というのは不思議なものだ。形もなく空気のように実体もなく感覚だけで感じるものなのに、ちゃんとそこにはあるのだ。そしてそれ故、感じ取る事が出来る。幽霊だのなんだの、この世の中にはこれほどまでに発達した科学でも解明出来ないものが山のようにあるが、この違和感という得体の知れない存在は、果たして説明がつくものなのだろうか。


 視線。

 慣れたはずの視線の中に、それはふいに紛れ込んだ。

 女の視線は羨望。男の視線は欲望。どちらも肌を直接触られるほどに強い。だがその中に、感じた事のない視線が混ざり込んだ。


 ――何?


 やわらかさも、どろつきも、ざらつきもない。その視線には感情が含まれていない。

 ただ私の事を見ている。見ているだけなのだ。

 私に何も求めていない。何も感じていないのに。なのにただ、じっと見ている。


 私は視線の方向に顔を向ける。

 しかし、その瞬間ふっと視線は掻き消えた。もともと最初からいなかったように。


 ――気のせい、かな……。


 だがそう思うには首を傾げる程に、視線は実体を伴っていた。

 確実に、見ていた。だが、見ていたものはいない。


 それが最初の違和感だった。





「この前もさー、相手の男全員からラインでぐいぐい来られてさー。ほんとお猿さんばっかで困るよねー。まああんな適当にあしらってやったけどさ」

「へー、相変わらずモテるね」

「ちょっと身体触ってやったらその気になっちゃうんだからおもしろいよねー。ほんと男って汚いわ」


 そう言いながら満更でもない顔をしているお前が一番汚いだろうと思いながら私は眞理子の話に、さも羨ましそうな瞳を向けながら、心はどす黒くうんざりとした気分に落ちていく。


「恵菜はいいよねー。黙ってても男が寄ってくるんだもん。ほんと敵わないわ」 

「そんな事ないよ。私は眞理子みたいに積極的にいけないだけだよ」

「じゃあ、あたしと恵菜が合体したら最強だね」


 吐き気がする。どうしたらこんなふざけたセリフが吐けるのか。

 眞理子は私が受付をしている企業で事務をしている。年齢は私と同じで26歳。くっきりとした顔のパーツはどれもが主張が強く、派手な彼女の性格が冗談かと思えるぐらいに反映された顔立ちだ。男好きな性格で、しょっちゅうそういった集まりに顔を出しては遊び散らしている。彼女の手の上で踊らされ泣きを見た男は両手両足では足りないだろう。


 だが私にはまるで分からない。確かに派手な顔立ちと170cmもあるスタイルの良さは認める。顔立ちだって悪くはない。ただ、そこに気品はない。内面性は下品そのものだ。自分の容姿に自信こそあれどプライドはない。まるで使い捨てのように、遊び道具のようにひけらかす。

 全く持って、美しさはない。男からすればある意味私より魅力的だろう。手を伸ばしさえすれば、懐に入る事は容易なのだから。その代償としてぼろ屑のように捨てられる事が、彼らが得た対価と見合っているかは分からないが。


 私は彼女と関わりたくはない。しかしやたらと彼女は私に絡んでくる。そしてその度自分がいかに男を手玉にとっているかを口にする。理由は分かっている。


「眞理子さんって、完全に恵菜さん意識してますよね。ライバルって感じ」


 眞理子と同じ部署にいる女子社員の答えはまさにその通りだろう。

 ライバル。いや、彼女は私より上位にいると思っているのだろう。

 別にかまわない。勝手にライバル視してくる分には。ただ眞理子は私に関わろうとする。それがうざったらしい。

 一度私に気のある男を横からかっさらっていった事があった。


「あ、ごめん。ひょっとして狙ってた?」


 あの時の彼女の笑顔は、それはそれは愉快そうなものだった。私ともあろうものが、素直に苛立ちと僅かながらの殺意を感じた事を憶えている。


 ――邪魔な女だ。


 勝手にすればいいが、私の人生の邪魔だけはしないでもらいたい。






 やはり視線はいる。感情のない無の視線。何が目的だろう。しかし一つはっきりしているのは、視線を感じる瞬間が増えてきている事だ。

 電車の中、帰り道、休日。この得体の知れない視線は急に現れ、急に消える。この不気味で不可解な視線は、生きた人間のものなのだろうか。幽霊だと言われた方が納得出来る程に、おかしな存在だった。


『この間はありがとう。おかげでストーカーはもう大丈夫になったよ』


 三恵からラインが届いていた。警察に相談したのだろう。何にしても、無事なら良かった。

 三恵は私と違って、素朴な見た目と穏やかで自信のない引っ込み思案な子だ。ストーカーという負荷は彼女にとってひどい重荷だっただろう。


 ――ストーカー?


 私に付き纏う視線。これは、ストーカーなのか。そう考えるのが自然なのだろう。

 だが確信出来ない。こいつは一体、何がしたいのか。


 しかし、奴は唐突に次の一手を差してきた。




 独り暮らしのアパートのポストに放り込まれた広告やらチラシの中に、その味気ない無機質な一枚の白い紙は混ざっていた。


“恨ミアリ”


 縦横5cm程度の小さな紙に書かれた文字。物差しを使って書かれたのか、文字は手書きで書いた時の揺れやうねりはなく、どの線も真っ直ぐに硬質な線で書かれている。


 あいつだ。

 あいつと言っても実際に奴を目にした事はない。だがここ最近の不快な視線に合わせるかように届いたメッセージが無関係だとは思えない。

 うらみあり。しかし文字とは裏腹に、そこから強烈な憎悪は感じない。あまりに無機質な、空っぽな言葉が逆にひどく気色が悪くて、私の鼓動は不規則に歪み、呼吸がつまった。


 それから奴のメッセージは続いた。


“然ルベキ報イ”

“罪ヲ償エ”

“忘レテイナイ”


 どれもこれも私を戒めるものばかりだ。私はこんな奴知らない。こんなものを送られる身に覚えなどまるでない。しかしこいつは、ありもしない私の罪とやらをひたすらに糾弾してくる。

 いよいよ不気味さは加速していく。


 ――こいつは、何なんだ。


 まるで意図が分からない。目的も分からない。変質者のように私に愛を押し売ったり求めるわけでもない。変態的な行為や言葉というわけでもない。


 復讐。


 一番近しいものはそれだ。だがそれも的を得ていない。

 こいつが言う罪とは何なんだ。あの視線の主は、一体何をしたいのか。

 求めるものが償いだとしても、何の事かも分からないので償いようもない。


 寒気がした。こいつはただのストーカーではない。

 もっと厄介な、性質の悪い悪魔だ。


 しかし今の私に、何の手立てもない。





「なんか、顔色悪い」

「……うん、ちょっとね」


 私の方から三恵を呼び出す事はひどく珍しい事だった。しかし今私は三恵と話がしたかった。三恵なら分かってくれるだろうと思ったのだ。


「三恵さ、ストーカーの件って、どうやって解決したの?」


 聞きたい事はそれだった。

 三恵は中学からの知り合いで、親友というわけでもないが社会人になって働き出した頃に偶然出くわし、そこで職場も近く住んでいる所も近い事から度々顔を合わせていた。自分にとって不思議な縁のある人物だった。


「解決はしてないよ」


 三恵は表情を変えずにそう言った。


「え、でも、もう大丈夫だって」

「うん。もう後つけられたりとか、特に何かされたりはない。でも終わったの。ふっと。だから、解決したってわけじゃないの。結局そいつが何者なのかは分からなかったし」

「……そうなの」


 全く期待していた答えは返ってこなかった。少しぐらい有益な情報が得られるかとも思ったが、とんだ期待外れだった。


「何かされたの?」


 私は三恵に事の全てを伝えた。三恵は神妙な顔で聞いていたが、


「それじゃ警察は動いてくれなさそうだね」


 と、どこかそっけなさのある返事だけだった。


「そうだよね……」

「でも、相談してみるだけ、してみた方がいいんじゃないかな」

「うん、そうだね」


 残念ながら、この日私の救いとなる収穫は何一つなかった。

 気分が重くなる。

 三恵と別れた頃にはすっかり夜で、私は暗い路地を一人歩いていた。


 ――まずい。


 急に危機感が全身を走り、私は勢いよく後ろを振り返った。

 誰もいない。誰一人。


 駄目だ。自分は思った以上に追い込まれてきている。

 敏感になっている。駄目元だが、本当に警察に相談した方がいいかもしれない。

 落ちつこう。


 ――っ!


 足が止まった。

 ぞぞっと肌を怖気が走り回った。無数の小さな足が毛穴を踏み込んでいく。


 あの視線だ。

 あの視線がいる。

 振り返るべきか。いや、逃げるべきだ。


 いる。いる。いる。


 私は恐怖でいう事を聞かない足をなんとか動かし、その場から急いで逃げ出した。


 何故だ。何故なんだ。

 何故私がこんな目に合っている。


 私は急いで自室に駆け込む。

 息はあがりきって、呼吸は無茶苦茶だ。


 いた。いた。いた。

 あいつ。あいつがいた。


「……っつ、何な、のよっ!」


 持っていた鞄を床にたたきつける。

 恐怖がすぐさま怒りに塗り替えられていく。


「っていうか、あの子何なのよ!」


 怒りの矛先は三恵に向いた。まるで私を心配していない顔と言葉。


「まさか……」


 あいつが、関係してるんじゃないのか。

 もしや、グルなのじゃないか。


『この間はありがとう。おかげでストーカーはもう大丈夫になったよ』


 解決はしなかった。でも三恵は解放された。

 急に、追手から逃れた。

 どうやって。彼女は何もしていないと言った。


 本当か?

 本当にそうなのか?


 一つ疑問に思えば、全てに疑念をふりかけたくなる。


 三恵が被害にあったストーカーと、私に今迫っているストーカーは無関係か。

 そもそも三恵は本当にストーカーに会っていたのか。


 疑念は膨らみ収集がつかなくなっていく。

 もう訳が分からない。

 どうしてこんな事になっている。


「……ん?」


 思考が冷めていく。何かが鳴っている。静かに。だが身体に伝わってくる。

 振動だ。微かな振動が床を伝ってくる。

 それはさっき私が放り投げた鞄の中から響いていた。


 鞄を拾い上げ、私は携帯を取り出す。


「……何よ」


 全てが疑念に包まれている。全てがあいつに繋がっている。

 何故このタイミングで、公衆電話から私の携帯に電話などかかってくるんだ。

 出るべきじゃない。全てがうまく繋がり過ぎている。


 あいつはいつから見ていた。どこから見ていた。

 三恵と一緒にいる所からか。あれからずっとつけていたのだろう。逃げる私を見て楽しんでいたのだろうか。頭の中で黒いシルエットが口だけを開けて笑う。


 私はおそるおそる、着信を受け取った。


「……」


 無言だ。ざーっという空気の流れしか聞こえない。


「何なのよ……」


 言葉を発すると、途端歯止めが壊れた。私は感情のままに言葉を並べ立てた。


「何なの! 何がしたいの! いつもいつもジロジロ見やがって、気持ち悪りいんだよ! 恨みあり? 私がてめえに何したっていうんだよ! お前に償う事なんて何もねえよ!」


 それでも相手は無言を貫く。私の言葉などまるで届いていない。壁どころか、虚に向かって話しているようにまるで手応えがない。

私は今、人と話しているのか。何と話しているのか分からなくなる。


「……ナイ」


 しばらくの沈黙の後、何かが聞こえた。

 くぐもった低い声。しかし間違いなくそれは私の携帯の向こう側から聞こえた。


「私ジャナイ」


 地を這うような、深い闇へ誘うような低い声。だがはっきりと声は言葉を使った。


「恨ミガアルノハ、私ジャナイ」

「私じゃない?」

「罪ヲオモイダセ。オマエハ、恨マレテイル」


 こいつは何を言っているんだ。やはりこいつはおかしい。


「許シテホシイカ」

「え?」


 ――こいつ、今何て言った?


「私カラ逃レタイカ」


 言っている事があまりに飛び越えすぎている。恨まれている。私じゃない。許してほしいか。逃れたいか。訳が分からない。だがとにかく、私はもうこんな事が続くのはごめんだ。さっさとこんな悪夢終わって欲しい。解放されるのなら、今すぐそうしてほしい。


「逃れたいわよ。こんなの、こんな無茶苦茶なの、もうたくさんよ」


 声が止まった。再び沈黙が訪れる。音が消えていく。

 不穏が増していく。


 こつ。こつ。


 静かな携帯から音が聞こえる。足音。声の主は、今どこかを歩いている。


 こつ。こつ。


 そこで私は気付く。考えればとても単純で、そして恐ろしい事に。

 私はどうやってここに来た。奴に怯えて、慌ててここに駆け込んだ。


 こつ。こつ。


 この足音はどこに向かっている。

 一つしかない。


 こつ。こつ。


 ここだ。ここに来る。

 私は慌ててドアに鍵をかけ、チェーンをかける。そしてそのまま、ドアの前で腰から崩れ、その場にへたれこんだ。

洒落にならない。私はどうなってしまうんだ。


「逃レタイナラ、選ベ」


 やがて足音と声が、ドアの前から聞こえた。





「やっばい。マジやっばいわ」

「どうしたの眞理子」

「出たわとうとう。出ちゃったのよ」

「何が?」

「ストーカーよ。ストーカー。もう最悪」

「ストーカー?」

「なんかすんごいさ、私の事見てんのよ。じーっと」

「どんな奴?」

「それがさ、分かんないのよ」

「分かんない?」

「絶対あたしの事見てるんだけどさ、見つけらんないよ。ほんと気持ち悪い」

「そう。気を付けてね。早めに警察にも言った方がいいよ」

「まあ、大丈夫だと思うけどね」




“逃れたいなら選べ。贄を選べ。お前が恨むもの。制裁をくわえたいもの。自分にとって害だと思うものを選べ。そうすれば、次の遊び相手はそいつにしよう。代わりにお前は解放してやろう”


 あの日、部屋の前で止まった奴は、ドアの隙間から一枚の紙を差し入れた。

 そこに書かれている内容を見て、私はこの遊びとやらを理解し、選ぶべき者を選んだ。


 全てを理解した。

 私の考えは、あながち間違ってはいなかった。


“恨ミアリ”

“然ルベキ報イ”

“罪ヲ償エ”

“忘レテイナイ”


 奴が残した言葉達。そのどれもに憎悪を感じなかった。どこまでも無機質だった。

 当然だ。これは奴の思念が生んだものではない。別者から託された言葉だ。そこに奴自身の想いはない。


 私は、三恵に選ばれたのだ。


『この間はありがとう。おかげでストーカーはもう大丈夫になったよ』


 三恵は私を差し出したのだ。

 贄として。奴の次の遊び相手として。

 だから何も解決していない。三恵が救われただけで、この得体の知れない邪悪な遊びは終わっていないのだ。


 私の恐怖は終わった。だが、私は刻み込まれた。

 罪を。必要な償いを。

 私は三恵に恨まれていた。恨みの根源。


 ああ。きっとそうだ。

 私はあなたの好きな人を、あなたがその人を好きだという事実を知った上で、手に入れた事があったわね。


“ただし忘れるな。お前は恨まれて選ばれた”


 恨みを理解した。

 この遊びは、人が恨みを抱える限り続く。

 誰かに恨まれた三恵。三恵に恨まれた私。そして。


「気を付けてね、眞理子」


 残念だね、眞理子。

 あなたは私に、少しばかり恨まれてるから。

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