第1082話「見つからずに見つけてみせよ」

「できれば、穏便に済ませたい。可能な限り、トラブルに巻き込まれたくはないからな……倒らせてもらう」:


「大丈夫です、任せてください。城の構造は熟知してますので……こう見えても子供のころはやんちゃだったんです」


 今も子供ではないかとも思ったが、口には出さなかった。

 城の広さは外から確認していない為、イメージがわかない。

 城内の人の気配は凡そ感じ取れてはいるものの、三次元でとらえるのは言葉にするのもためらうほど難しい。


 東西南北と大まかに当りをつけることはできるが、そこに上下が付随するとなれば索敵範囲は360度すべてということである。

 距離もと時間もあわさり人間が処理できる限界を超える。

 それでも、危機的状況が可能にする。

 

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