第983話「最後の希望を託す者」

 まるで天に祈りを捧げるように跪きそして、本当の意味で彼女の時は永遠に止まった。

 後悔しかない。

 希望を託すものと託された者でその立ち位置は異なるようで、何も違ってなどいない。


「ユイナ、今ルナが行く」


「くっ! うんっ……」


「持ちこたえてくれ!!」


 ユイナに直接魔力を分け与えるが心身のダメージを和らげるまでには至らない。

 それほどまでに窮地に陥っているのはこちらなのだ。

 打開策でも何でもない、ただの悪あがきだ。

 

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