第776話「人であるが故に神話を生きる」

 今まで自分がなぜ生きてこれたか不思議だった。

 そんなことを少年は考えていた。

 奇怪に想いこそしていたが、知らないふりをしてきた。


 そこに疑問を持ったら瘴気でいる自信がなかったから。

 それでも自分の存在を肯定された今となっては、見つめ直さなければならない。

 今の今までどうやってここまで生きてきたのかを……

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