第775話「狭い世界で生きる人々」

 ゆっくりとゆっくりと仲間の元へと歩みを進める。

 ここ無しか人々の歩みは早く感じる。

 皆、一生懸命に今を生きていてそれでいて無駄はない。


 だから平和などとは思わない。

 この広大で極狭な箱庭の中だけで生きていてはいけない。

 外はモンスターが蔓延っているというのは明白。


 憂鬱な俺と街の人々とのギャップが、あまりにも違い過ぎて浮いている。

 しかしながら、日が完全に落ちた今となっては誰も気がつかない。

  


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