第657話「可憐な服飾」
首都でなければ成せないことがあれば刻が来る前にこなさなければならない。
それがいつなのか具体的なめどは立たないが、計画は立てておかなければ終わりなど見えはしない。
そして、その期限は宿を去る日。
「まずはルナの服を買う。これは最優先事項だ……。では行くぞ」
「行くにゃりよー!」
「ダーリンはなんでそんなに、服にこだわるのかわからないよ」
「そのうちわかるようになるさ。今は、理由なんてどうでも良い。そういうものだ」
「説明するの面倒になったのかな?」
「私から説明しても聞いて下さらないのよね」
「ミャーは今着ている服は着てても来てなくても変わらないから、割と気に入ってるにゃ」
「それはそれでどうかと思うけどな……」
スペラの服も際どい。
だからこそ、スペラも服を着ていてくれている。
出会った頃も服は着ていたのだが、申し訳程度に着ているものだから服の機能が芳しくなかった。
それが今では、様になっている。
多少布面積が少ないからと言って別段騒ぎ立てることもないはずだ。
好奇な視線を浴びることが無いかと言えばそうでもないのだが、致し方が無い。
有というのは総じて何らかの影響をもたらすものなのだから。
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