第627話「表情で察してあげないとね」
「全部のホテルを見たいっていうのはわかるけど、まだ一つしか見てないのにだんだん空が明るくなってきてるよ。私はアマトの好きなようにしたらいいと思うけどね」
ユイナが満面の笑顔を向けてくる。
東から昇ってくる橙色の明かりがまるで内面を照らしているかのようだ。
即ち。次でやめておけという事を意味している。
地図上では大通りに面している事からもどの宿でも遜色ないのは予想がつく。
それでも初日だからこそ吟味しておきたいという思いがあった。
だが、首都は創造していたよりもはるかに広い。
正確には壁に囲まれている範囲に限定してもなお広いということだ。
門から出てしまえばそこは最早首都ではないなどという事はない。
あくまでも、壁の中はモンスターから守られる最低限度の生活が保障された敷地に他ならない。
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