第530話「疲労困憊」

 獣道の至る所に獣人の骸が転がっている。

 戦闘の激しさが目に見えてわかるほど辺り一面になぎ倒された大木や薙ぎ払われた草木が散らばっていた。

 俺達が海へと抜けてからも争いが起こっていたのだ。


 合流地点には既にルナは戻っていた。

 ディアナも疲れが見えるが怪我をした様子はない。

 ここを中心に戦闘があったのは一目瞭然だった。


「二人とも無事でよかった。ルナ、怪我してるじゃないか!? 大丈夫なのか」


「大したことないよ。それよりもスペラの方をちゃんと手当てしてあげた方がいいんじゃない」


「ディアナ、ユイナ二人とも疲れてるところ悪いが見てやってくれ」


 ここに辿り着くまでに敵の気配はないのを確認している。

 落ち着けるなら、ここで治療をした方がいい。

 

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