第455話「俺だけが知らないことがきっとある」
「スペラ、ディアナ、ルナ、バニティーあのモンスターなんだが何か気にならなかったか? どんな些細なことでもいいからあれば教えてくれ」
「あれはモンスターって感じじゃなかったにゃ。見かけはモンスターだったけど、中身は違うのかにゃ。なんだかよくわからないにゃ」
「魔力の類は感じられなかったわ。モンスター特有の魔力が一切ないというのもおかしいとは思うのだけど、精霊、法力の影響も感じられなかったって事から薬物の可能性があると思います」
「やはり……」
「元は人間だね。それも悪魔の力を借りて作り出したものでもなくて明らかに誰かが証拠を残さないように変質させたんだと思うなぁ。念のためだけど、一体を生贄の供物にしてみたけど特別な毒になるようなものはなかったよ」
「つまり完全に肉体を別の生物に作り変えたってことだよな。うすうすそうじゃないかと思ってたけど、みんなすぐ気がついたのか?」
「そりゃあそうだが。どう見てもモンスターでも人間でもないって言うことはな、異常なんだが。気がつかんほうがおかしいだが」
俺とユイナの感性は近く、この世界の人間との感性は異なるという事のようだ。
異文化交流もここまで来れば別次元のようなものだと思える。
理が違うのならば視点を変えろ。
必ずしもねじれの関係ではない。
接点を見出すのだ。
必ず、この人猿から読み取れることがある。
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