第437話「力を借りるのならば」

 険しく道なき道をひたすらに突き進む。

 剣戟の届いていない数百メートル先では健在であるモンスター共がこちらの気配に気づいたようで待ち構えていた。

 ただでやられてやるつもりもなければ、無駄な時間をくれてやるつもりもない。


 ユイナの力を借りて風の刃を軽く振るって最小限の力と時間で蹴散らす。

 無論、立ち止まるつもりもないのだから多少の攻撃ならば振り払って進むだけである。

 ユイナも少しずつ慣れてきたのだろう、今ではスペラ達にもマナを供給している。


 精霊の力がこれほどとは。 


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