第399話「読んでいない」
「みんな、思ってることはアマトと同じだよ。スペラは自分一人で何とかしようとしてるみたいだから、気にかけていてあげないとあの程度じゃ済まなくなるような気がするかな。誰よりもアマトの為にって考えてるのはあの子だからね」
「慕われて悪い気はしないけど、あれは行き過ぎだなんだよなぁ。結局どこまでいっても普通の大学生どころか、ここじゃ学生ですらないからさ。それでも俺のやれることだけしかやらないスタイルは変えるつもりもないけどね」
「気になってたんだけど、『やれることだけ』じゃなくて『やれることは』じゃないの?」
「いや、間違ってないよ。確実にやれることだけを正確にやるからこそ意味があるんだ。言い換えれば俺がやることは全て絶対の自信があるって事さ。この世界をどうにかできるかわからないから、世界を救うとは言わないけど、目の前に世界を揺るがす首魁が倒せる位置にいるなら倒すと言っておくよ。根拠何ていつの時代も全てが終わった後に書き起こされるものだしな」
ユイナは俺が言う前から全てをわかっていたかのように笑顔で、「そうだね」と言った。
わかっているなら聞くなよと思ったのと、なぜわかったのかという疑問を抱いたのだが至極どうでもいいと捨て置くことにする。
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