第333話「切り開く」

 草木をかき分け森を進むという場面というのはあまり見たことがない。

 そもそもどう考えてもサバイバルに適した装備ではないのだ。

 今思えば女性人は総じて肌が露出した服の為、擦り傷、切り傷が絶えない。


 一刻も早くこの場から脱出したいという一心でガルファールに手を添える。

 本来の使い方とはもちろん違う事は百も承知で、目先の草木をばっさばっさと切り裂き安全な道を文字通り切り開いていく。

 

 これで後ろから追随する仲間の負担も減らせる。

 もうすでに5時間を超えて歩き続けているが、終わりが見えてこない。

 



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