第207話「燃え尽きるまで」

 今の状況が自分のステータスを確認すればどれほど危険なものなのかが視覚的に理解できる。

 MP、SP、WPが凄まじい速さで消費されているのだ。

 10分ともたないだろう。


 全身から溢れ出すオーラと汗が上気しているのがわかる。

 恐らく何も知らない人が見れば異質な物の怪にでも見えるのではないだろうか。

 しかし、今は体裁など気にしていられない。


 何せ目の前に今までで最も多くのモンスターの群れが迫っているのだから。

 俺は走りながら、ガルファールを鞘から引き抜きすべて殲滅することを決心し振り下ろそうとしたがここであることに気が付いた。


 目の前には数万とモンスターが地響きを立てて駆けているというのに危険を知らせるアビリティは働いてはいない。

 即ちこれらは直接的な脅威ではないことを意味していた。

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