第140話「荷物はいらないよ」

 鑓を携えて探索を再開するが、思いのほか邪魔だと感じてならなかった。この世界はゲームではないのだから武器の出し入れもボタン一つで行う事も出来ない。その証拠に道具の類は鞄に入れて持ち歩いている。


 どこでも自由に武器が取り出せる空間を作り出せたりすればいいのだが、アビリティの取得にかかるPPを確認して素直に諦めることにした。

 術ならば次元術というものがあるのだがこれもアビリティとさして変わりはしなかった。


 規格外の力の対価はそれ相応でなければいけないという事なのだろう。今は楽をすることは考えずに経験を積み重ねていく方向で考えていくしかない。

 実際にこの世界の人々だって一様に特殊な力を持っているわけではないのだから。


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