第132話「足で稼ぐ事」

 考えるよりも生むがやすしと言うくらいだ。

 早速行くとするか。

 

「とりあえず、ある程度成果が出たと思ったら切り上げて帰ってきてくれ。何も見つからなくても構わないから、3時間経ったと感じたら戻ってきてくれ。時計がないのだから正確な時間はわからないだろうしだいたいの感覚で時間だと思ったら戻ればいいから、そのつもりで頼む」


「「了解」」


 二人は返事をし、俺達は分かれて散策を開始した。

 現在、正確な時間を把握できるのは恐らく俺だけだろう。ルナが正確に時間を把握できる可能性もあったがそれならそれでかまわなかった。


 問題は情報があつまるかどうかだけだ。

 スペラが行ったことである程度の情報は集まっていたのだが、念には念を入れておいてもやりすぎという事はないのだからより確かな物へと持っていく方が賢明というものだろう。


 それに、スペラが得たのは情報だけではない。

 ディアナとの出会いという現状では最高の結果を残す事に成功している。

 即ち、俺達が村で散策しているうちに何か新たな発見があるかもしれないのだ。

 

 ならば動かざる負えないというもの。

 その趣旨は誰もが理解していた。後は二人の成果を期待しつつ自分自身が何かを見つけるだけだ。 


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