だってほら!受験生じゃん?④









20時ぐらいになって、










「あたしそろそろ帰るけど……?」










と言ってみた。










たぶん、勉強熱心な拓也のことだ。

きっとまだ残ってやるはず。

その方が心臓にもいい……。










そんなことを思って言ったのに、










「ああ、じゃあ俺も帰る」










……そうですか……










心臓が危篤です笑










結局二人で帰ることになった。










フードコートから出てデパートの中を歩いた。









もちろんお店がいっぱいある。










拓也が










「あ!あの店見てもいい?」










なんていうから










「うん!」










しか言えないよ~笑










一緒に雑貨屋とか見たりして










サングラスとか面白メガネとかかけたりとかして









デートみたいだな……










って思って










……でもこんなこと思ってるのはきっとあたしだけなんだよな……










とも思ってなんか寂しかったけど、今を楽しもうと思った。










受験生になったってことはお別れが近いってことなんだから。










駅に着いて二人とも「じゃあね。」って言って別れた。










その帰り道はいつもよりずっとキラキラして見えた。










なんだこれ……










なんなのこの展開……










少女漫画じゃん……!!!










今、あの頃のあたしに声をかけられるならこう言ってあげたい。










「心配しなくても、この先まだまだ少女漫画的な展開が待ち受けてます笑」




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