第11話『笑顔の魔法使い』
おばあちゃんが
夕暮れをかき回すと
バームクーヘンができるんだって
何重にも積み重ねられた
甘いクッションが
糸の切れた凧みたいに
ふらふらとさまよいだした魂を
優しく受け止めてくれる
チーズ味かと思った
まんまるお月さまはバター味で
おやつのホットケーキにぴったり
泣き出しそうな夜だって
よだれの方が先に出ちゃう
ほっぺたが落ちそうな笑顔は
おばあちゃんのえくぼみたい
不安で苦しい夜がきたら
そっと夜空を見上げてごらん
お星様は
夜空さんのえくぼなんだって
お空にのぼったおばあちゃん
今日もお星様をかきあつめて
光のジャムを作ってるよ
とびきりあったかい
笑顔のジャムを
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます