第32話 アメリカ市民権 テスト当日
第32話 アメリカ市民権 テスト当日
ついにテスト当日。
いろんな国の人が待ってる待合室で待っていると次々名前が呼ばれる。
すごく緊張して待ってたら、怖そうな白人のおじさんが出てきて「あの人だけはいやだなあ~」って思ってたら、みごとその人に名前を呼ばれてしまった。
ガガーン!見るからに不機嫌な感じ。
小さい部屋で2人になって書類を見てる様子は刑事の取調べのよう。
映画に出てくる勤務20年のハマーサイドの、口の悪い暴力デカみたい。
うわ~ん、こわもて刑事!怖いよう。
緊張マックスで宣誓をする。右手を上げて「絶対に嘘を言わないことを誓います」っていう映画に出てくるあれだ。
緊張のあまり頭も真っ白になって、何か聞いてるんですが聞こえず、、絶体絶命。 そこで私なんと
「ぶはは~」と吹きだしてしまった。
こわもて刑事、ぎょっとして
「どうしたの?」
「あんまり緊張して笑ってしまいました。すいません」と言ったら
「OH!!ダイジョブよ~~」とそこだけ日本語で言ってくれて一気に緊張が解けた私。ああ~おとうたんみたいだ、ナンダ、良い人だったよ。
読み、書き、口答試験6問全部パスしたので、そこで終わりった。一番の難関突破!!ふひい。
確か6問目に(現在の副大統領は誰ですか?)と言う質問がでた。
一瞬うっと言葉につまってしまった。
「え?バイデン…なにバイデンだっけ~~??」と5秒位。デカは一緒に息を呑み心配そう。 とりあえず苗字言っとけ、と
「バイデン!バイデン!バイデン!! えっと ジ、ジ、ジョー・バイデン!」ふ~~良かったあ。デカも一緒にふ~~。
そしてインタビュー。
「今までテロ活動をしたことがありますか」とか
「今まで国外追放されたことがありますか?」などといった質問だ。
全て終わった後に「旦那さんミリタリー?宣誓式に来るなら制服着てきたほうが良いよ」とアドバイスもしてもらった。
終わった!ドアを開けたら待合室に戻り
「受かったよ~~」「よかった~~!!」待ってた夫も大喜び。
「あの人に当たったらどうしようって思ってたら、当たったよね。だいじょうぶだった?」
「うん、すごく良い人だった!!日本語でだいじょうぶよ~って言ってくれた!」
「わあ、良かったね!!」
大きな山を超えて自信がついた日だった。
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