35_女は戦う

蓋を開けると、キラキラと曲が流れる。


この音色を聴くと、脳裏からあの頃の思い出が溢れんばかりに甦る。


セピア色の、だが鮮やかな思い出だ。


ピタッと曲が止まった。


もう潮時か。


溢れ出した思い出すべてを箱の中に納め直し、蓋を閉じた。


そして今日も、ギラギラの現実に立ち向かう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る