ジモッピーご推薦ランチ 母娘でカルボナーラ・バトル ピサ
旅行中、時間の余裕ができたときオススメなのがヨーロッパの旧市街でよく見かける観光用の馬車。コレ、けっこう楽しいんですヨ。
まず、目線がかなり高い位置になるので視界はかなり良好。写真を撮るには絶好のポジション。そして馬車ですから進むペースもゆっくり。落ち着いて街の風情も楽しめます。御者さんもフレンドリーだし、ヨーロッパで馬車、いい経験になりますよ。
そして、御者さんはバリバリのジモッピー。街のいろいろ情報も持ってます。斜塔で有名なピサでの事。
さすが世界的な観光地。斜塔前のメインストリートはたくさんの人。そのほとんどの人たちが斜塔を背景に“はい、ポーズ”。
それぞれスタイルはいろいろですが、バックの斜塔を手で支えているように見えるポーズは皆さんお決まり。当然私たちも斜塔を支えてパチリ。
それにしても長い間よく倒れないもの。ガリレオが実験したくらいだから400年近くは傾いたままですからネ。
写真を撮り終えると斜塔だけでなくピサの街もちょっと覗いてみようという事に。こういうときはやっぱり馬車。で、いくつかある馬車の中から笑顔の素敵なおじいさんのをチョイス。
馬車は斜塔に背に向けて石畳の路をパカパカ。両側にたくさんのレストランやお土産屋さん。賑わってます。でも馬車が進むにつれて店も少なくなって静かな佇まいに。そして、さらに進むと馬車は川沿いの路に突き当たって視界がパッと開けます。
「あら、フィレンツェみたいね」とYさん。
確かに。川の両側に建物が並んでいる様子はフィレンツェのアルノ川沿いとそっくり。
まあ、それもそのはず。この川、フィレンツェまで続いている同じアルノ川。そう遠くはないフィレンツェに建物や川沿いの風情が似ているのも道理。
馬車は川沿いからまた旧市街へ。それにしても静か。斜塔の周辺の混沌がウソのよう。ほとんどの人はは斜塔だけ見てすぐ他に行くんでしょうネ。
馬車は静かな旧市街から人で溢れるドゥオモ広場へ帰還。斜塔の近くの旧市街をサクッと回っただけなんですけど、ピサの街にチョット触れられたカンジ。お馬さんありがとう。
「お腹すいたわネ・・」
そろそろお昼。Eさんの一言に全員同意。
広場の周りにはレストランやカフェがたくさん。でもどこが美味しいんだろう・・。
案内してくれた御者のおじいさんに訊いてみることに。するとおじいさん。
「この広場にある店はみんな観光用だからやめた方がいい。俺のオススメはだな・・」
といって、さっき馬車で進んだ方向を向いて・・。
「ちょっと先の右側に赤いひさしが見えるだろう。あそこは地元の人間も通うトラットリアだ。あそこに行けば間違いなく美味いものが食えるさ」
そう言って笑顔でサムアップのポーズ。
当然、我々赤いひさしを目指してレッツゴー。
お店は外のテラスも中もお客さんで一杯。でも、食べ終わったお客さんと入れ替わりで運よくテーブルをゲット。
「やっぱり美味しい店は混むのね」
ホント。斜塔からは少し離れているんですけどネ。鼻が利く方が多いコト。あ、僕たちもか・・。
料理はおじいさんの言ったとおり。ホント最高。前菜の盛り合わせやシーフードのフリットなど、あっという間にお皿が空。
そしてEさん。
「ちょっとアナタ、何でカルボナーラ食べてるの?」
「食べちゃいけない?」
とYさん。このふたり母娘。
「だってカルボナーラ嫌いなんじゃなかった?日本では食べないじゃない」
「確かに好きじゃないけど、コレいい匂いだったから味見したら美味しくてさ」
と母娘が会話してる間にもカルボナーラ、どんどん減っていきます。
「ちょっと!ワタシも食べたいんだから全部食べないでよ」
「いいじゃない、もうひとつ頼めば・・」
「もう、食べ過ぎよ!」
母娘でカルボナーラ争奪戦。
まあ、それくらい美味しかったという証。御者のおじいさん、ホントにありがとうございました!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます