第13話

いつもより重く感じる教室のドアを開ける


STが始まるまで席に座って大人しく待つ


すごく長い時間に感じた

ようやく先生が来てSTが始まった


「今日は、三島さん。じゃあ前に来て」


そう言われて立ち上がり

前に行く


出された箱に手を突っ込み

紙を一枚掴んで先生に渡す


何が来ても覚悟はできてる


「えー、テストの時消しゴムを隠す。んーテストは無いから、授業中でいいかな」


今日一日消しゴム無しで過ごすという事か


テストの時消しゴムを隠すという行為をしていたのは私だった


テストの時私の後ろの席が朱里で

テスト用紙を配ると同時に消しゴムを奪う

流石にずっと奪うのは可哀想だったから

テストの中間らへんで朱里の消しゴムを落として

先生に拾わせていた


いつもどうり授業が始まる


国語の授業で漢字を書き間違える

消そうと思い筆箱を見ると消しゴムが無い


そこで朝の事を思い出し

消すのを諦める


何度か消したくなる場面はあったが

家に帰ってから書き換えればいい

と思い、間違えたところに付箋だけ貼っておいた


数学の授業では

いつもなら間違えた式は消せるから

そんなことも無いけど

一文字間違えると式も見にくくなるから

新しい式を書き直す


そのためすぐにノートが埋まってしまう


その時、シャーペンの上に消しゴムがついてる事を思い出し、銀色のキャップを外すが、まさかの消しゴムがあるはずの場所が空洞に


徹底してるな

とみんなに関心してしまった


消しゴムが無いのは結構きつくて


それがテストとなると

多分もっとキツかったと思う


ようやく帰りのSTになり

先生にどう思ったか聞かれ


「いじめだと思います」とハッキリ答えた


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る