第4話
教室に入ると
騒がしくは無いがみんな普通にお喋りをしている
先生が入ってくると一気に静かになりみんな席に着く
青白い顔、ガリガリの体
うちの担任はなんといっても頼りない
「えー。おはようございます。今日から、ある実験を行いたいと思います」
そんな担任が突然そういった
「みなさんご存知の通り、私は感情があまり無い人間でして、いじめられたとしてもあまり気にしません。ましてやいじめる側の気持ちはわかりません。ですから、皆さんにいじめか、いじめでは無いを判断してもらう事にしました」
嫌な予感がした
なにかとんでも無い事を言い出すのでは無いかと思った。
「昨日、一人一人から話を聞き、何人かの方が同じような話をしました。吉川さんはよくいじられていたけど、いじめにも近かったと」
心臓が早くなるのがわかる
いったい誰だ、そんな事を言ったのは
ふと、友達と目があう
友達は明らかにヤバイ!という顔で訴えてきて
私も顔をしかめる
「このクラスには18人の女子がいます。毎日1人ずつ、このくじを引いてもらいそれを実際に体験してもらいます。そして、その日の帰りのSTでいじめだと思ったか、いじりだと思ったかを判断して貰おうと思います。」
そこまで言い終わると
1人の男子が「そのくじの中身ってなんなんですか?」と聞いた
私も知りたかった
「くじの内容は、証言から元に作ったいじりなのか、いじめなのか曖昧な行動が書かれています。例えば、筆箱を奪い、それでキャッチボールをする。そう書いてある紙を引けば、他の方にその人の筆箱でキャッチボールをしてもらいます。そういう事です」
書いてある事をやららるってわけか
女子全員って事はもちろん私もやらなければいけないという事だ
「次の連絡です」
と先生は普通に話を終わらせたが
私たちはまだ、さっきの話で頭が止まったままだった。
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