てんぐ探偵

大岡俊彦

一章 天狗面の少年

第1話 「お前は誰か」 妖怪「誰か」登場


    1


     心の闇にとらわれて 出口の見えない人がいる

     天狗の力の少年が 来たりてこれを焼き払う

     てんぐ探偵只今参上 お前の心の悪を斬る



「別れましょう」

 少しは予感していたことだった。青嶋あおしまは彼女のひと言で、半年間の恋愛関係が終わったことを理解した。いつものカフェじゃない喫茶店を彼女が選んだのは、もうどこでもいいという彼女の本音か、いつものカフェでの思い出はせめて美しくとっておきたいロマンチズムか。


「別に、あなたが悪いわけじゃないんだけど」

 なんかドラマみたいな台詞だ、と彼女の言葉を聞きながら、青嶋勇作あおしまゆうさくは次第に冷静になっていった。俺たちはドラマからしか、つきあい方や別れ方を習っていない。だから要所要所で、他人の言葉を借りて他所他所しくなる。口をつけたブラックコーヒーは、いつものカフェより苦くて煮詰まっている。

「あなたはいい人だから、他の誰かと幸せになってね」

 彼女は席を立ち、レシートを取った。その最後の言葉が、急に青嶋の冷静さを奪った。

「『他の誰か』って誰だよ! 『誰か』だったら誰でもいいのかよ!」

 彼女は二人分の料金を払い店を出た。青嶋は思わず追った。

 外は雨が降りはじめていた。雨は冷たく、青嶋の体からは湯気が出た。

「俺は、誰でもいいわけじゃないんだよ! お前だから好きなんだよ! 『誰か』じゃ、ダメなんだよ!」

 彼女はふり返らず、走って雨の中に消えた。

「他の誰かって誰だよ!」って雨の中で叫ぶ俺は、やっぱりドラマみたいで安っぽいと、冷静さが戻ってきた。


 青嶋の会社は、東京の丸の内にある。高いビルの高いフロアに陣取ったその会社の、青嶋の席は窓から遠く、どん詰まりだ。今日の部長会で、経費削減の方針があらためて決まったそうだ。経費削減は近頃、天気のあいさつだ。今日は雨ですね。経費削減。明日は晴れですかね。経費削減。

 今回の経費削減は、「外注」だ。ちょっとした手間を自分でやらず、安くうけおうA社にさせろ、という上の指示だ。かつては部下が雑用係だった。部下が減り雑用を自分でもやり、ヘトヘトになった。それを安い会社に肩代わりさせるシステム。出張申請書、携帯電話申請書、住民税や年末調整などの書類処理が、まずA社に出された。お茶汲みも外注しろや、と冗談も言われたが、もっともお茶汲みなんてのは、とっくに有料の自販機にとって代わられている。

 雑用は減った。だが事態は、ここから異常の坂道を転げ落ちてゆく。


 なんでもかんでもA社に外注。抱えきれなくなったA社は、更に安いB社に外注。A社は間で、仲介手数料という中抜きをはじめた。B社は更にC社に外注した。C社はD社に、D社はE社に外注した。


 ある日、コピーを取ってきてと青嶋はA社に頼んだ。コピー機は会社にすでになく、外注だ。A社に頼むか、向かいのコンビニで自腹コピーを取るのが当り前になっていた。しかし向かいのコンビニは、かすれたりゴミがうつったり、メンテが悪いのか質がよろしくない。

 A社の人が書類を引き取りに来てから、気づいたら一時間が経っていた。オイオイ時間かかりすぎるだろ。こんなことなら向かいのコンビニでやれば良かった。窓から下を見ると、コンビニのコピー機は長蛇の列で、まあしょうがないかと彼はあきらめた。二時間たって、コピーが戻ってきた。だが斜めになってるし、かすれてるし、なんかゴミもうつってるし端は切れてるし! 新人の部下ならどやしつける所だ。そうやってコピーの取り方を若いうちに覚えたものだ。そうやって書類の内容を理解するように、教えられたものだ。コピーひとつとっても、それは重要な伝承だった。青嶋はA社の人を呼び、苦情を言った上でもう一度コピーを取るように言った。自分でコンビニに並ぶべきだった、とあとで気づいたが遅かった。

「脳は脳の仕事を、手足は手足の仕事を」と、たしか部長は理屈を言っていた。脳には脳の仕事、そう思い直して青嶋は仕事へ向かい、深いため息をついた。

 そのため息を嗅ぎつけ、どこからか風に吹かれて「妖怪」がやってきた。

 鮫が数キロ先に落ちた血の一滴を嗅ぎ分けるように、この謎の生き物は「餌」を発見したのだ。それはまるで「歪んだ人間の顔」だった。林檎よりも少し大きな顔から直接手足が生えていて、胴体はない。そして全身鮮やかな青色。あまりにもビビッドな青で、これを妖怪という古臭い言葉で呼ぶのも憚られる。その顔は全体が斜め右方向に歪み、両目も鼻も顎も等しく菱げて、長く生きられぬ奇形児を連想させる。「それ」は青嶋のため息を深く吸いこみ、笑みを浮かべた。


 青嶋は夜まで待たされた。出来上がったコピーは、端が切れたままだった。


 青嶋はA社にコピーを外注した。

 A社はB社にコピーを外注した。

 B社はC社にコピーを外注した。

 C社はD社にコピーを外注した。

 D社はE社にコピーを外注した。

 E社はF社にコピーを外注した。

 F社はG社にコピーを外注した。

 G社は、向かいのコンビニで列に並んでコピーを取っていた。


 実のところ、これは七社目に振った「七次受け」状態であったのだ。

 ここで簡単な算数をしよう。手数料がそれぞれ三割だとする(三割の利益はビジネスでは普通である)。十万円の仕事は、七次受けではいくらの仕事か。十万に〇・七を掛けて七万円。あと六回掛けてみよう。

 恐るべきことにその結果は、わずか八千と二三六円だ(少数四捨五入)。十万円の元金は、七次の末端に一万円も届かない。丸投げの連鎖は、間で九万以上が溶けて消えるのである。孫受け、つまりB社の時点で、半分以下の四万九千円になることも特筆しておこう。これは映像業界の孫受け構造の標準的なモデルである。

 そして当然だが、脳は末端のその状況を知らない。


 青嶋の部長は、口を酸っぱくさせて言っていた。「そんなもの『他の誰か』にやらせればいいんだよ」と。青嶋はあの雨の日を思い出して嫌な気分になった。「『他の誰か』と幸せになって」という言葉が、何度も頭の中でくり返された。誰かって誰だよ。誰でもいいよ。誰かってどこにいるんだよ。楽になりたい。もう誰でもいいんだ。

「そうですよね。『他の誰か』にお願いすればいいんですよね」

 青嶋は笑顔で部長に返し、再びため息をついた。

 青嶋を観察していた青い妖怪は、安心して彼の肩の上に乗り、足を彼の体に食いこませ心の深くに根を張った。


「では、『誰か』にやらせます」

 青嶋は、考えるのを止めた。


    2


 都心を走るバスの後部座席で、瞳の大きな少年が窓の外を眺めていた。猫用のプラスチックキャリアを膝の上に乗せ、太った虎猫をその中に連れていた。


「やっべ……やっぱ妖怪『心の闇』は、都心にはうじゃうじゃだね、ネムカケ」

 少年は小声で、籠の中の虎猫に話しかけた。その猫は細い目をつぶり、うつらうつらと居眠りをしている。猫は不満そうな声で、他の乗客に悟られない音量でしゃべった。

「ねむいよう。籠が狭くて外まで見えん」

 少年は両膝を上げて籠の目線を上げ、ネムカケと呼んだその虎猫に外を見せた。

「しょうがないだろ。都会ではバスに乗せるときの猫マナーなんだからさ。大体ぎちぎちなのは、太り過ぎだからだよ」

 たしかにその虎猫は丸々としていて、余り肉が籠からはみ出している。

「外に出てのびのびしたいのじゃ」

 それ以上しゃべると他の乗客に感づかれると思ったのか、ネムカケなる虎猫は細い目を閉じ、だんまりを決めこんだ。


 普通の人にはごみごみして空気の悪い、都会のねずみ色の風景にしか見えないだろう。ところがこの少年には、「色鮮やかな闇」が見えるのである。ガード脇を歩くサラリーマン、コンビニの学生、横断歩道を渡る老人。彼らの肩や腰に、色とりどりの「妖怪」が取り憑いている様が。やつらは「いわゆる妖怪」ではない。妖怪大辞典にも妖怪大百科にも載っていない、現代の都会に現れた新型妖怪。その名も「心の闇」という。歪んだ顔に手足がついていて、手足を人の肩や腰に食いこませて養分を吸う。特徴的なのは、どぎつい人工着彩の、サイケデリック色なことだ。オレンジ、ライムイエロー、ショッキングピンク、エメラルドグリーン。派手な蛍光色の「顔」が街にばらまかれたかのように、あちこちに妖怪「心の闇」に取り憑かれた人々がいた。

「これを全部退治するのは……無理だよね……」

 少年は少し絶望した。

 彼は普段は東京郊外の、高尾山の見えるとんび町で暮らしている小学五年生だ。今日はお供のネムカケと、都心の視察に来ていたのである。

「まあ気長にやることだのシンイチ。とんび野町とは人の数の桁が違う」

 三千歳になるおじいちゃん猫のネムカケは、半分居眠りしながら、外を見ることは諦めたようだ。ネムカケとは遠野弁で居眠りのこと。ネムカケは遠野出身の化猫だ。

 窓の外を見つめる黒い瞳の少年の名は、高畑たかはたシンイチ。人々が「心」を取り戻す、この長い物語の主人公である。


 バスは新橋から日比谷に至り、サラリーマンの群れが歩いているのが見えた。

「サラリーマンって、みんな同じに見えるよね」

 似たような服の人たちが、似たような無表情で、似たような足取りで同じ方向に歩いている。彼らは毎日右から来たものを左に受け流して、それだけで何故だか収入を得ている。そして似たように、皆「青い歪んだ顔」の妖怪が取り憑いていた。

「妖怪……『誰か』」

 シンイチはその妖怪の名を告げた。

「とりあえず降りよう。彼らを説得できるかなあ」

 バスを降りようとしてシンイチは驚いた。運転手が、運転していない。


 その運転手の肩にも、同じく青い歪んだ顔の、妖怪「誰か」が取り憑いていたのだ。運転手はふんぞり返ったまま、乗客の主婦に運転させていた。

 シンイチは席を立ち、右手の刀印とういん四縦五横しじゅうごおうの九字を切った。

「臨! 兵! 闘! 者! 皆! 陣! 烈! 在! 前! 不動金縛りの術! エイ!」

 車内は日蝕が起きたように暗くなり、ぴたりと時を止めた。運転手も、主婦も、他の乗客も彫像のように固まった。青い妖怪「誰か」だけが運転手の肩でうねうねと蠢く。シンイチは左腰に提げたひょうたんから朱鞘の小太刀を出し、抜いた。黒曜石の刃をもった、団扇うちわ紋の短刀だ。

「火よ在れ、小鴉こがらす!」

 小鴉と呼ばれた黒い刃から、真っ赤な炎が溢れ出た。

「てい!」

 火の剣で、シンイチは「誰か」の足を両断した。小鴉から燃え移った炎が、妖怪を焼きつくしてゆく。「誰か」は小さな断末魔をあげて清めの塩と化し、四散した。だが足の残り半分は、切り株のように運転手の肩に残されている。

「あくまでも応急処置だけど。この人がまた他の『誰か』に運転させようと思えば、これが再び成長するし、そう思わなきゃこのまま根が枯れるだろうし」

 金縛りを解くと、運転手は慌ててハンドルを持った。

 一人と一匹は、サラリーマンの群れを追うためバスから降りた。ネムカケは狭い籠からようやく解放されてのびをした。


 シンイチは腰のひょうたんから天狗の面を出して被り、彼らに正面から訴えてみた。

「あなたたちには、妖怪が取り憑いています! 妖怪『誰か』です! 誰か他の人にやらせればいいや、と思う心に取り憑く妖怪なんです! あなたたちがついついそう思うのは、妖怪『誰か』のせいなんです!」

 誰も立ち止まらなかった。その群れの中にいた青嶋だけが足を止めた。


    3


「妖怪だって?」

「思い当たる節があるんだね! 自覚症状があるんだ!」

 あかい天狗面の少年、シンイチは確認した。

「ていうか、なんで天狗なんだよ」

「コレインパクトあるから、結構みんな話を聞いてくれるのさ!」

「なんだそりゃ」

「取り憑かれた人なら自分の『心の闇』が見える。川面に自分をうつしてみて!」

 そこに大きな川があり、橋がかかっていた。青嶋は橋の上から水面を覗き見た。今日は風がなく、凪の水面に自分がうつった。鏡で自分を見るのは、心の闇が憑いていないか確認するいい手段だ。諸君も実践してみるとよい。調子が悪いと、肩の辺りにいるよ。

 生気のない青嶋の顔の横に、二倍近くに大きく膨らんだ歪んだ顔、妖怪「誰か」がゆらりとたゆたう。限りなくグレーに近いブルーで、それは今の青嶋の心の色だった。

「まあ……こんなもんだろな」

「アレ? 驚かないの?」

「こんなもんだろ。俺の心は今」

 ネムカケが尻尾まで伸びをしながら忠告する。

「だいぶ進行しておるな。人としての心が死にかかっておる」


 と、川上でぼちゃんという大きな音がして、母親らしき叫び声が続いた。

 子供が川に落ちたのだ。水を飲んだのだろう。パニックにむせながら暴れている。

「やばい!」

 シンイチは橋から飛ぼうとした。が、既に周囲に人だかりが出来ていた。

「もう! 天狗の力ならひとっ飛びなのに!」

 焦るシンイチをネムカケがいさめる。

「お主の不動金縛りは、せいぜいバス一台分の有効範囲じゃろ。これだけ大勢の前で天狗の力をさらすのは危険じゃ」

「じゃあどうすれば!」

 子供の母親はありったけの力で叫ぶ。

「誰か! 誰か助けて!」

 周りの見物は誰一人何もせず、ただ見ているだけだ。

「誰か、助けてやれよ」

「誰か、誰かを呼べよ」

「誰か、やるだろ」

 そのことごとくに、歪んだ青い顔の妖怪「誰か」が取り憑いていた。

「誰か! 誰か!……」

 母親と子供は必死に叫ぶ。シンイチは腰のひょうたんから一本高下駄を出し、飛ぶ覚悟を決めた。

 それより早く、青嶋が橋の欄干の上に立った。

 反射的に動いただけで、青嶋は何も考えていなかった。フラッシュバックが甦った。雨の日の彼女。会社の人々。他の誰かと幸せに。誰かにやらせろ。誰かやれよ。誰か。誰か。誰か。

「誰か、なんて人はこの世にいない」

 青嶋は欄干を勢いよく蹴った。

 夢中だった。川に飛びこんで子供を助けるなんて、人生で初体験だ。子供の力が意外に強くてびっくりした。何かの講習でうしろから体を抱けと教えられたけど、そんなことを実践できるほど、青嶋は落ち着いていなかった。


 子供を川から引き上げ、青嶋は叫んだ。

「誰か! 誰か救急車を!」

 周囲の野次馬はまたも互いに目を合わせ、誰か他の人が救急車を呼ぶのを待った。青嶋はポケットからケータイを出した。ちくしょう、ズブ濡れだ。色々置いてから飛びこめばよかった。

「誰か!」

 妖怪「誰か」に取り憑かれた人たちは、次々に視線をバケツリレーしてゆく。不毛の人垣を割って、一人の女性が名乗り出た。

「私は看護師です。応急処置を手伝います」

 おそらくオフの日だったのだろう、ごく普通の服を着た若い女性だった。彼女は手早く子供に水を吐かせ、自発呼吸を取り戻させた。取り乱していた母親は一息ついた。

「念の為、病院へ。どなたか、このへんの病院をご存じないですか?」と彼女が周囲に聞いた。誰も答えず、「誰か」の言葉を期待する。

 シンイチは慌てて周囲を見渡した。青嶋が口を開いた。

「僕はこの辺で働いています。たしか、一ブロック先に」

「じゃあそこへ!」

「僕がおぶります。走った方が早い」

 何もしない群集を押しのけて、二人は病院へと急いだ。


 病院の廊下で、二人は検査が終わるまで待っていた。

 ひと息ついたら、青嶋は自分がズブ濡れであることと、都会の川のドブ臭い匂いを放っていることに気づいた。

「あー。すいません。今頃気づいた。俺、相当臭いっすよね。コンビニでシャツとか買ってこなきゃ」

 彼女はやわらかく笑った。

「あなたが飛びこんでくれたからあの子は助かったんです。英雄の匂いですよ」

「ははは。フォローありがとうございます」

「宿直のシャワー借りられるかもですね。しかし、よくあんな所から飛びこめましたね」

「あ、俺昔水泳部だったんで。一瞬、服着てると泳ぎにくいっての思い出したんだけど、何も考えず飛んじゃった。おかげでケータイも濡らしたし、散々す」

「でも、なかなか出来ることじゃないですよ」

「……誰も何もしなかったじゃないですか。口ばっかで誰もやんないじゃないですか。誰かじゃなくて、俺がやんなきゃ、と思って」

 こうして、青嶋の肩の妖怪「誰か」は、最後の一言でつかまる所がなくなり宙に遊離した。


「不動金縛り!」

 柱の影から見ていたシンイチは不動金縛りをかけて周囲の時を止め、腰のひょうたんから天狗の面を出して被った。

 シンイチは天狗の面を被ると天狗の力が増幅する、てんぐ探偵である。

「火よ在れ! 小鴉!」

 火の剣、小鴉を抜き、グレイでブルーな妖怪「誰か」を真っ二つにした。「誰か」はその炎に焼かれ、清めの塩となり廊下にざらざらと飛び散った。

「一刀両断! ドントハレ!」

 青嶋は金縛りの遠い意識の中で、自分の「誰か」が浄火されてゆくところを眺めていた。気がつくと、天狗の面の少年もお供の猫も消えていた。なんだか白昼夢のようだった。不思議な天狗の面と熱い炎だけが、彼の記憶に残っていた。


 子供の無事を確認した二人は、病院をあとにした。

 コンビニの前で立ち止まった青嶋に、彼女が声をかけた。

「では私はこれで」

「あ。……ありがとうございました」

「いえいえ。お疲れ様でした」

「あ。……あの」

 思わず青嶋は彼女を呼び止めた。

「?」

「もしこれから時間あったら、お茶でもしませんか」

「……はい?」

「僕は、青嶋勇作といいます」

 青嶋は深呼吸してから、彼女にたずねた。

「名前を、教えて下さい」



     てんぐ探偵只今参上

     次は何処いずこの暗闇か





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