小さな王の物語
梢
第1話 プロローグ
一つの国があった。
国の名前は「ウォルデラ」。
ウォルデラは 他国と比べると、小さな国だった。
貿易での主な輸出品は ウォルデラだけで
栽培されている、珍しい果実のみ。
そんな国を治めているのは 一人の少女。
名を ノノル=アラルードという。
彼女の父親が前王であったが、数年前に起きた
大規模な戦争で命を落とした。
ノノルの母親は、すでに他界している。
そのため ウォルデラ国 第24代目の王は、
正当継承者であるノノルへと継がれたのだった。
資源が豊富な国 ウォルデラ―――
治めているのは ただの少女―――
これだけの好条件でありながら
なぜ他国はこの国へ侵略しないのか?
理由は 一つ。
ウォルデラには 王を守ることを義務とした、
7人の「
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